6月 広島市中区加古町にあるJMSアステールプラザ大ホールで「広島市・モントリオール市姉妹都市提携20周年記念イベント」を観た。

今日は、広島市・モントリオール市姉妹都市提携20周年記念イベントに行ってきた。


こういう記念イベントに初めて参加するのなら、プログラムの内容をそのまま受け取るだけになるが、先月別の姉妹都市であるハノーファーの記念イベントに参加したので、どうしたって比較してしまう。


会場の大きさ、来賓の数、進行の具合、記念公演の質の違い、プレゼントの数など、本来比較することではないが、癖でついつい優劣をつけてしまう。


いやいや、それぞれの違いは関係ない。姉妹都市としてそれぞれ関係者が熱心に協力していることに変わりはないのだ。


今回のイベントに参加したのは、前回のハノーファーと違い目的がはっきりしていた。シャルル・リシャール=アムランのピアノを聴くのと、お楽しみ抽選会でエア・カナダの成田~モントリオール直行便の往復チケットを当てることだ。


シャルル・リシャール=アムランは、昨年の2月16日に広響フラグシップコンサートで演奏していて、その時はモントリオール交響楽団から首席コントラバス奏者と首席ホルン奏者の方々も参加していて、ショパンのピアノ協奏曲第2番を演奏していた。派手さはなく、落ち着いていた印象が残っている。


今日はショパンのピアノ曲で、ノクターン第20番、バラード第3番、バラード第1番、ポロネーズ第6番を聴いた。普段はまったくショパンを聴かないので、こういう機会を利用するのは現代音楽や古典派を聴くのも同様だ。


バラード第1番が印象に残った。憂鬱、陰鬱、情動、若気、躁鬱、無理のある躍動、暗鬱に操作された陽気、迷妄、若さゆえよりも気質により対処できずにいる人生の苦悩が色色な表現に出されているようで、シャルル・リシャール=アムランのピアノは明確に表され、とてもわかりやすかった。少し扇情的でドラマティックだったかもしれないが、変に色合いを混ぜるよりは、素直に曲を引き出していたようだった。普段は全くショパンを聴かないくせに、そう思えた。


次にシルク・エロワーズのARATA URAWA氏のディアボロのパフォーマンスがあり、音楽に合わせたただのパフォーマンスでなく、技術を駆使した立派な表現としてのパフォーマンスを楽しめた。


そういえば広島では大道芸を観たことがない。あってもバルーンアートくらいだろうか。町田では年に一度大道芸の祭りが開かれていて、くるくるシルクのパフォーマンスを楽しんで観ていたのを思い出した。


狙っていたエア・カナダの航空券は当然外れたが、記念公演は質が高く、モントリオールからの来賓の方々はスマートで見ごたえがあり、イベントはとても良い雰囲気で進行して楽しいものだった。


姉妹都市がこうして交流を深めて、互いの都市を紹介すれば、行き来する人は増えるだろう。もちろん自分はモントリオールへ行ってみたくなった。ハノーファーも含めて、とても進歩的な行事だと思った。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る