導入だけです『胸に降る雨、闇に咲く花』

ハリィ

こんな感じでいつも始めてます♪

<はじめに>

本作は、「グループSNE」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『ソード・ワールド2.0/2.5』の、二次創作です。

(C)GroupSNE

(C)KADOKAWA


<はじめに その2>

自分がGMする時の。

セッションの雰囲気を伝わればいいかな、と。

導入の部分だけを掲載します。

自分なりに、解釈したPCの心情を書き加えて、小説風にしてみました。

自分のGMとしての自己紹介になれば良いかと思って。

セッションに参加するきっかけ、背中を押す一押しになれば何よりです♪


<その1>

PCが出来上がったばかりの状態ですが、おそらく互いの事だけでなく。

自分のPCの事もこれから考えていく、ほんとに最初の状態です。


★セッション前に…あなたがあなたに気づく表

GM『さて、今回のセッションでGMも2度目の試みなのですが。あなたがあなたに気付く表」を導入します。

GM「セッションの前に、みなさんにサイコロを振ってもらって、質問を1つ決めます。

GM「この質問に対して、自分のPCなりの回答を出して下さい。

GM「シンプルで良いです、直感でも充分です。セッションの最後に、こっそり教えて下さい。

GM「次回、もし同じPCで遊ぶ際にはシナリオに反映されているかも知れませんし、自分のPCをより好きになれるかも知れません。


ヒシャ「おお~、公式リプレイのやつですね!

ジルダ「面白そうですね!

ナギ「リプレイで見たことが…w

アン「とんでも設定が増えていくアレですねw


一同、コロコロ…


ナギ「うわぁむずっw

ジルダ「難しい…

アン「な、なるほど・・・


☆あなたがあなたに気づく表☆

かつて犯した最大の罪は?>ナギ(リカントの女性。フェンサー2、セージ1、スカウト1、エンハンサー1)

この世界は○○だ>ジルダ(エルフの男性。フェアリーテイマー2、セージ1、シューター1)

かつて呼ばれていた二つ名は?>アン(ドワーフの女性。プリースト2、シューター1、セージ1)

今でも忘れられない辛い思い出は?>ヒシャ(リルドラケンの男性。グラップラー2 スカウト1 エンハンサー1)


『あなたがあなたに気づく表』については、河端ジュン一先生/グループSNE (著)のリプレイ『水の都の夢見る勇者』を参照して下さい。


ルールブックやリプレイ掲載の登場人物、設定。

キメラやユニコーンの様なファンタジーではメジャーなモンスターなど、皆さんが良く知っている事象を提案すると、PL間、PLとGM間の距離が縮まる様な気がして、好きなんです。


<その2>

ルルブに載っていない、GM独自で決めるルールなのですが。進行がサクサク進む為に、ほぼ毎回設定してます。


★セッション前に…ハウスルール

GM「今回のセッションでの成功ロールで、目標値と同値だった場合は全てPCが優先とさせて頂きます。

GM「敵の回避点10であれば、命中判定で10出しても攻撃成功となります。

GM「テンポ良く進めるための、ハウスルールとご理解くださいませ。


<その2>

世界観を何となく、統一する為に。

最近敢えて、背景を伝える様にしてます。

ルルブに載ってる情報を簡略化しただけです。


★セッション前に…冒険の舞台

GM「皆さんがいるのは、呪いと祝福の大地アルフレイム大陸。

GM「そして皆さんは、大陸の南、ハーヴェス国の首都”ハーヴェス”の冒険者です。

GM「首都がある場所は北から流れるウォルタ川の終着点。街のあちこちに水路があります。

GM「また、近年外洋航海可能な”魔船艇”の再建を果たし、他の大陸との貿易が始まり、このあたりでは一番活気のある国ですね。


★セッション前に…冒険者ギルド

GM「皆さんが所属する冒険者ギルドの支部は”黒い翼と星空”亭です。

GM「病に倒れた主人に変わり、養女であるルーンフォークのドロシーが後を継いだばかりです。

GM「ドロシーは一見すると冷たく、事務的に淡々と仕事をこなします。

GM「食事のメニューもバランス良く、かつ合理的に栄養が取れるものばかりで、他の冒険者ギルドの献立を相談される程です。


<その4>

それでは、本編。

語り手はエルフの妖精使いジルダです。

各PC毎の紹介は、この後のセッションの様子で紹介しますね。


GM「”胸に降る雨、闇に咲く花”を始めたいと思います、よろしくお願いします」


GM「さて、みなさんはさっそくドロシーさんから、お仕事を紹介して頂けました。

GM「このハーヴェス国から、北へ2日程の距離にある、山村へ向かう商人ビスタと彼の母親の護衛です。


ドロシー(GM)「護衛の仕事の依頼…まだ駆け出しの冒険者でも止さそうね…」

ドロシー(GM)「ナギ、ジルダ、アン、ヒシャ辺りを組ませてみようかしら…」


エルフの集落を出て、このハーヴェスに辿り着いたのは2日前。

冒険者ギルドに登録したのは昨日。

支部の名前は”黒い翼と星空”亭という。

吟遊詩人の曲のタイトルになりそうな名前だが、私は割と気に入っている。

いずれ集落の長になるべく、修行や見聞を広める事も兼ねて、私は冒険者になった。

人造人間ルーンフォークのドロシーが私のいるテーブルにやって来る。”ここ”の2代目の支部長…。

「護衛の依頼があるわ、ジルダ。引き受けて頂けて?」

「ああ、勿論。私1人ではないのだろう?」

武器の扱いが得意でない私は、おそらく前衛職と呼ばれる戦士か拳闘士あたりのサポートを期待されているのではないか。

妖精と契約を交わし、力を行使する妖精魔法の使い手は、この支部内ではそう多くないはずだ。

「ええ、もう3人呼んでいるわ。あちらのテーブルよ」

ドロシーに案内されたテーブル。慣れない者への緊張と、戸惑いが用意に感じ取れた。

そして、3人とも目線はテーブルの飲み物や自身の組んだ手で、もじもじと体のどこかを動かしている。

「お待たせしましたね、みなさん」

恰幅の良い商人風の男が更に加わった。依頼人の商人、ビスタだ。

3人の緊張も一気に高まるのがわかる。『人見知り』というやつなのか、しかも3人とも!?


ヒシャ「うぅ。みんなよろしくね(おどおど)」

ナギ「ま、まぁ、せっかくのお仕事ですし…。やれるだけやってみようかな。」

アン「みんな・・・よろしくなの」


GM(人見知りキャラ多いなあwでも、みんな弱い者に優しそうだから何か好きかも)


ビスタ(GM)「みなさん、どうぞよろしくお願いします(ぺこり)」

ジルダ「うむ、よろしく頼むぞ」

GM(おや、彼は堂々としてる。進行が滞りそうな時は、ドンドン話をふってみようかな)


ビスタ(GM)「山村で2~3日のんびり過ごして、帰ろうと思います」

ビスタ(GM)「村には”酒場” 兼 ”宿屋” 兼 ”雑貨屋”があるので、みなさんゆっくりしてって下さいね」


ハーヴェスでも有名な雑貨屋の経営者と聞いたが、なかなかどうして、腰も低く心地よい立ち振る舞いではないか。


ビスタ(GM)「そう言えば、みなさんは初顔合わせ…ですか?」

ビスタ(GM)「良ければ、せっかくなので自己紹介でもしませんか?」

ヒシャ「(こくこく)」


はは、剛胆で明るいイメージのある竜人リルドラケンだが、声も出さずに頷いているのは何故か微笑ましいな。

おや、ドワーフの少女(実際は成人なのだろうが…)が立ち上がった?


アン「あたいはアン・・・ミリッツァの神官・・・」

アン「けど・・・今は修行中・・・なの」

アン「経験を積んで、はやくミリッツァ様の御傍にいかなくては・・・」

アンのプレイヤー「シューター1、プリ2、レンジャー1の寡黙なドワーフの娘。神になる(近づく)ことを目標にしています。キャラ的にPCを呼び捨てにしますが、どうかお気を悪くしないでください」


ふむ、アンは口数が少ないだけなのかもしれない…。

あ、リルドラケンも立ち上がった。いや、立つ必要はないぞ?


ヒシャ「ひ、ヒシャと言いますです! 見ての通リルドラケン、冒険は初めてで不安だけど頑張る……」

ヒシャのプレイヤー「グラップラー2 スカウト1 エンハンサ1です。中の人的にもかなりの初心者ですが頑張ります」


今度は小剣を腰にさした、リカントの軽戦士の番か。立つのか?やはり立つよな、私も最後は立って自己紹介なのかな?


ナギ「私はナギ。ちょっと理由があって、ある人を追いかけて家を出て冒険者になったの。」

ナギ「私を育ててくれた方が物知りだったのもあって、少しは知識で役に立てるかも…」

ナギ「あっ、あと、すばしっこさが売りだから、前に出て敵を翻弄…できるといいな。みんな、よろしく。」

ナギのプレイヤー「ナギです~。フェンサー2セージ1スカウト1エンハンサー1、引っ込み思案で少し人見知りの女の子リカントです。」


自分の番が終った途端に漂う安堵感。

自分が話す時はとても緊張しているが、人が話し出すと、一生懸命聞いている…。

商人ビスタも、いつの間にか立って聞いているではないか。


何とも不思議な組み合わせだが、何だか居心地が良いのは何故だろう。

楽しいと思い始めているのは何故だろう?

そうか、これが他人とふれあう事なのだろうか?

集落では、誰もが自分を知っていたし、私も誰でも知っているつもりだったのに…。

価値観もみんな似ていて、自分と他人の境界線が曖昧で、常に考えが集落単位だったのかも知れない。

(集落に戻ったら、みんなともう少し、じっくり話してみよう)

そう考えながら、私はいつの間にか立っていた。


ジルダ「私はジルダ、エルフだ。いづれ部族の長になるのでな。修行のためと見聞を広めるために冒険者になった。妖精を使った支援は任せてくれ」

ジルダのプレイヤー「フェアリーテイマー2 シューター1 セージ1、プライドが高くて偉そうですが、悪い奴ではないはずなので、よろしくお願いします!」


パチパチパチパチ☆(拍手)


「…!?…はは」

照れが半分、嬉しさ半分。

まいったぞ、これは。

集落の皆に、早く話したくなるではないか。

冒険とは、始まる前からこんなに楽しいものだということを。


<おわり>

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導入だけです『胸に降る雨、闇に咲く花』 ハリィ @cuttingdorothy

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