こいつが語る頭の良さとは

VRクロエ

第1話プロローグ

  「さては凪、あんた頭悪いわね」


  会ってからまだほんの僅かな時間しか経ってない相手にそんなことを言われた。

  俺は目の前にいる美少女にそんなことを言われムキになり言い返す。


  「いいか、俺の成績は学年でもトップクラスだ! 頭だってそれなりに回る方だと自負している」


  その返しにやれやれとその美少女は呆れた顔をして指をさした。


  「じゃあ言い方を変えるわ。ーーーーあんた頭悪いわねじゃなくて、頭良くないわね。 どう? これでちょっとは賢そうになったでしょ」


  斜め上の切り返しに何を言い返せばいいか咄嗟に出てこなかった。

  そんな様子を美少女は勝ち誇ったように眺めている。


  (ーーーーこいつ)


  この時心に誓った。


  何がなんでもこの女に俺の頭が良いことを認めさせてやるとーーーー。

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