つとむューニッキ セレクト

つとむュー

2009年

二度目の秋(2009.9.29)

娘の同級生のお父さんが亡くなった。

お父さん同士だから、自分とほぼ同い年。

登校班や習い事で、娘を通していろいろとお世話になった。


それは一年半前。

肩が痛いと診てもらった病院で、末期の肺ガンと診断されたそうだ。

あと半年の命。去年の秋が最期と宣告された。


それでも彼は仕事に通い続けたという。

登校班の事で電話をすると、元気な声を聞けた。

もう来ないはずだった二度目の秋を迎え、

完治したのではないかと勝手に思っていた。


お葬式。

死に顔を見るまで信じられなかった。

思ったより痩せてはいない。

棺桶に花を添えながら、その姿を心に焼き付けようと目を閉じた。


あんたの息子はいい男になるぜ。

もしかしたら、うちの娘をやることになるかもしれぬ。

その時はよろしく頼む…


目を開けると、彼の顔が滲んで見えた。




<2009年9月29日投稿>

はてなダイアリー 今週のお題「~の秋」

(今週のお題に参加した最初のニッキです)

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