ステラ

君は星になりたいって哀しそうに笑ったけど

結局ただの肉片になってしまった

僕も一緒にいきたかったのに

観測者が必要だって君が言うから

僕は地球に留まった


それから僕は毎日空を眺めているけど

やっぱり君は星になっちゃいなかった

星になったところで数十億年で寿命を迎えるから

なんの気休めにもならないんだけど

僕の心は薬物中毒者みたいに

妄想を吸っていないと狂ってしまいそうで

夜空に君を求めていた


受け入れなければ前に進めないんだとしたら

喜んで居座り続ける

天の川の中のちっぽけな光の一つに君の名前を付けて

その隣の星を僕にしよう

本当は星と星は離れていることを知っているけど

そんな事はどうでもいい

僕も星になる、今

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る