メテオライト〈晴れ、ときどき隕石落下? 綺羅星堂の流星打ち!〉

にのい・しち

1 はいけい、お母さん

 はいけい、お母さん。

 お元気ですか?


 ボクがこのゾディアック・ストリートにきて、3日になりました。


 りゅう星打ちの、おしごとは大へんですが、まえのしごとよりもお金はいいです。

 今は日ばらいなので、来しゅうにはお金がまとまって、しおくりができそうです。


 それと、13さいのたんじょう日にもらったピスヘルメットのおかげで、りゅう星はこわくないです。

 ありがとう。


 ボクはこの町でがんばっています。


                        ニホより。


***


 と、手紙には書いたけど――――――――。


「うわぁぁぁあああ!! お母ぁさぁぁああん!」


 降ってくる、降ってくる、降ってくるぅ!

 雨よりも早く落ちてくるよぉ!

 全速力で走っても、すぐ追いつかれる。

 振り向いた時には、目の前に――――あぁ! 落ちた!

 

 ――――――――――――――イタタ……。

 これが爆発? 膝を擦りむいた。

 釜戸に入ったみたいに熱い。

 風が背中に当たって、突き抜けたみたいにお腹が震える。

 耳の中で風船が破裂してるみたいだ。

 

 ぐぁ! 砂かぶっちゃったよ。

 砂利が腕やほっぺたに刺さるくらい、飛んでくる。

 アレ? かぶってた冒険帽ピスヘルメットがない。

 あぁ、手元に転がってた。

 早くヘルメットをかぶらないと、頭に当たったら大ケガしちゃうよ。

 ベルトをキツく締めとかないと。


 うわぁ! 

 今、ピザ屋の2階に直撃して窓がわれた。

 中の人、大丈夫かな?


 まるで能天気な神様が、お遊びでビー玉を弾き飛ばしてるみたいに、降ってくる。


 また来た! 

 "隕石メテオ"がこっちに来る!

 どうしよう、もうダメだ!

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