第6話 リアル
目覚めてはぁ、と息をつく。
「大人気ないこと、しちゃったな」
彼は夢の中の存在とはいえ、そういう設定とはいえ、私に優しくしてくれたのに。そんな彼を突き飛ばして、置いてきてしまった。あれから、ログインしていない。申し訳なくて、逢うと思い出してしまいそうで。私はただベッドの上で膝を抱えてうずくまっていた。
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