落書き
私の座っている机に、ある日誰かが落書きをした。
とてもとても、小さな字で。
『タスケテ』
一体誰が書いたのか。どうして私の机だったのか。
全く分からないから、私は放置することにした。
そうしたら、今度は机いっぱいに文字が書かれた。
『タスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテタスケテ……』
私はそれを見て、そして。
消しゴムで全部消した。
助けてもらいたかったのなら、それ相応のことをすべきだ。
親切心なんて、他人に無償で分け与えられるほど、たくさんないのだから。
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