不審者


 最近、近所で不審者が出るらしい。

 裸を見せるとか、声をかけてくるとか、そういうものでは無い。

 ただ遠くから、じっと見てくるそうなのだ。


 何か直接的な危害を加えられたわけではないけど、不気味さが凄まじい。

 その不審者にあってしまった子は、恐怖から一人で帰ることが出来なくなっているらしい。

 それぐらいの恐怖を、感じたのだ。

 ただ、見ているだけなのに。


 不審者は何を思って、その行動をしているのか。

 一体、何をゴールにしているのだろうか。



 それは、きっと常人には理解できないものだ。

 だから同じことをすれば、分かるのかもしれない。


 僕はそう考えて、下校中の人を遠くから見ることを始めた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る