勇者爆発した

第219話【まだ終わらない】

「ファウストの死体の影響か!!　ファウスト!!　陛下の体内の貴方の死体は!?」

『右手、　右腕、　左腕、　左足、　左脚、　左腿

右脚、　右腿、　心臓、　脊髄!!』

「脊髄と心臓を何とか抉り出さないと・・・」

「・・・だけど立ったまま動かなくなったぞ、　立っているだけでもう動けないのでは?」

「・・・試しに一発撃ってみろ」

クレールは銃団をフォースタスに撃った。

フォースタスは銃弾を掴み取った。

「銃弾を掴んだだと!?」

「脊髄反射と言う奴か・・・外術は使えるのか?」

フォースタスはこちらに向かって走って来た。

「まだやる気か!!」

フォースタスは拳を突き出して攻撃して来た。

凄まじい連打だったが左手を損傷しているので実質右手のみを警戒すれば良いので

防御は単純だった。

「何という事だ・・・稚拙だが身体能力が並じゃない、　だが!!」

「こっちは二人だ!!　うおおおおおおおおおお!!　外術【一発必中】!!」

一発必中を撃ちこむクレール。

フォースタスは打ん殴って一発必中を砕いた。

「そんな!!」

「これで良い!!」

グレートヒェンはフォースタスの背中を切り裂いて手を突っ込んだ!!

そしてファウストの背骨を引き抜いたのだった。

「・・・・・・・!!」

フォースタスはぶるり、　と震えた後にガタガタと崩れ落ちた。

「どうやら・・・この背骨がフォースタスを動かしていた様だな・・・」

『そうらしいな・・・』

「・・・じゃあ死体を回収するか」

グレートヒェンはフォースタスの体から死体を回収した。

「さて・・・後は」

その瞬間、　ゾッとした。

まるで全身を氷点下の海をかけられたの如くに震えた。

「馬鹿な・・・」

震える声が聞こえた。

「あり得ん・・・」

声の方向に振り返るグレートヒェンとクレール。

「体だけとは言えファウストがやられるなんて!!」

そこに立っていたのは激昂するメフィストフェレス。

メフィストフェレスは薙刀を振り上げてグレートヒェンに襲い掛かって来た。

グレートヒェンは受け止めようと剣でガードした。

しかし剣はあっさりと砕け散ってしまった。

「ば、　馬鹿な!!　龍の素材で作った剣だぞ!!」

「こっちも同じだ!!」

龍の頭蓋骨を被った女が龍の素材の武具を持っていない筈も無いと言う事か

メフィストフェレスは叫んだ。