第214話【首都の終わり】

Meteor、 空から隕石を堕とす大魔術で

Dark holeと並び外術に近い魔法とされる

Dark holeに比べて雑で不確実性が高いが

攻撃範囲と攻撃力は非常に高く、 一回の使用で街一つが半壊する程である。

メフィストフェレス程の使い手が使ったとなればその威力は推して知るべし

王国首都シュタウフェンは最早地獄と同義の有様になっていた。

崩れかけた街々からは火の手が上がり、 瓦礫から街の人々の呻き声が聞こえる。


崩れ落ちた瓦礫を押しのけて飛び出すスクラッチ。


「危なかった・・・とっさに建物の中に逃げたのが良かったな・・・」

「げほっげほっ・・・」


ノートゥがスクラッチの隣で咳き込む。


「危なかった・・・防御の魔法使って無かったらと思うとぞっとしたよ」

「はぁ・・・はぁ・・・」


息を切らすシュルトゥとゾルゲ。


「あの野郎・・・面倒だからって一気にカタをつけるつもりだったか・・・

っ・・・大王城まで壊れてやがる!! フォン殿下は無事か!?」

「自分を巻き込んでとか滅茶苦茶だ・・・」

「そ、 それよりも何でメフィストは、 へ、 陛下の味方をしているの・・・?」

「・・・・・それは・・・」


スクラッチは自分がメフィストフェレスとたいしから聞いた話を情報共有した。


「・・・何だそれは・・・」

「滅茶苦茶じゃない・・・イカレている」

「俺もそう思う・・・まぁMeteorで自分を巻き込んで攻撃する奴だし

イカレているのは当然か・・・しかしメフィストとたいしは何処に行ったんだ?」

「・・・あれじゃないか?」


シュルトゥが指差した先に氷の檻が有った。


「Frozen Prisonか・・・」


氷の檻を蹴破って外に出て来るメフィストフェレスとたいし。


「これはやりすぎでしょめふぃすとふぇれす!!」

「面倒が無くて良い・・・だが案の定全員生存か・・・腹立たしい」

「陛下をも巻き込むとは・・・相変わらず滅茶苦茶な奴だ」

「お前如きに褒められても嬉しくない

それにフォースタスはダッシュで逃げ去ったよ

Meteorをああいう風に無力化するとは予想外だった」

「走って逃げただと・・・」

「へ、 陛下も陛下で無茶苦茶・・・」

「無茶のバーゲンセールだな・・・」

「いきのこっているきみたちもそうとうぶっとんでるよ」

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