第211話【守りの終わり】

時は遡ってフォースタスとゾルゲ達を描写しようと思う。

メフィストフェレスのEarthWallで周囲を土の壁に覆われてしまい周囲から分断されてしまった。


「ほう・・・如何やらメフィストフェレスは私に味方してくれているみたいだな

如何するお前達? このまま分断されたままでは私に殺されるだけだ

ここは私に頭を下げて和解をするのがベストだと私は思うが如何だろうか」


フォースタスは提案した。

シュルトゥは黙ってナイフを投げた。


「生半可な覚悟では来ていないと言う事か、 外術」

「Holy Smash!!」


閃光の爆発が起こる、 しかしフォースタスは飛び跳ねて回避した。

そしてゾルゲに向かって来る。


「くっ!! 速」

「ど、 退いて!!」


ノートゥが双剣での攻撃に映るも剣で斬りかかられる前に全て掌で押しのけて回避する。


「くっ・・・」

「ノートゥ!! 避けて!!」


シュルトゥが何かを投げた、 それは改良した火炎瓶で中空で割れて

火がフォースタスとノートゥを襲った。

フォースタスは後ろに飛び跳ねて、 ノートゥはサイドステップで避けた。


「外術【無刃造】」


刃が三人を襲う、 量は比較的多くは無いが

ばらけて居るので回避は困難だった。


「Barrier!!」


ゾルゲは魔法を唱えた。


「Barrier? そんな物で耐えられるか!!」


Barrierは下級の防壁の魔法である、 光の壁を作って攻撃を防ぐ魔法。

多少の攻撃ならば防げるが外術を防げる筈も無い。

だがしかしゾルゲは百戦錬磨、 外術を防げる魔法は無いと最初から想定し動いたのだった。

事実ゾルゲの最大防壁呪文Cradleでも無刃造は避けられない。

ならば如何したか。


「ふぎゃ!?」

「ぬわー」


ゾルゲは自分達の上にBarrierを張り押し潰す様に下に移動させた。

その結果、 飛ばされた剣の数々は彼女達の上を通過するに至ったのだった。


「ほぅ、 流石は勇者の仲間、 強いだけではなく機転も利くのだな」

「お褒め頂き恐悦至極ですね陛下」


皮肉に皮肉を返すゾルゲ。


「気にするな、 しかし殺すのが惜しくなって来たなぁ」

「惜しい? そもそも貴方は一体何がしたいのですか?

ファウストを殺して

ファウストの死体を集めてそれで一体何を成そうと言うのですか?」

「・・・特に何も、 ただファウストの死体を集めたい、 この力をもっと欲しい

言葉にすると難しいな・・・衝動に近いのかもしれない」

「分かりました、 何も言わなくて結構です」

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