第208話【実験の終わり】

「・・・たいしとやら、 お前は魔王を生み出した

つまり今までに生み出した魔王と言うのは

全てお前が生み出したお前の手下と言う事か?」

「ちがうよ? ぼくがつくったまおうはぼくよりつよい

こんかいのはとくにできがよかったからじんるいぜつめつするかとおもったから

ちょっとあせったけど、 けっきょくふぁうすとがころしてひとあんしんというところだ」

「なるほど・・・お前の目的は何だ?」

「だからつよいにんげんをつくることさ」

「だから何故強い人間を作る必要が有るんだ?」

「めいれいされたからさ」

「誰に?」

「あるじに」

「だからそれは誰だ?」

「ぼくはあるじのなまえをしらないよ

でもたしかなんとかってよばれてたんだっけ?」


たいしは振り返ってメフィストフェレスに問う。


「始原の魔法使い」

「そうそう、 それそれ」

「あり得ない、 伝承では魔王を倒す為に異世界から召喚された存在の筈だ

魔王とはお前が作り出した存在の筈、 説明が付かない」

「このくにがせんそうをしていたてきこくのおうさまをまおうとよんでいたんだよ

あめりかをきちくべいえい、 ってよんでいたようなものだ」

「・・・・・何?」

「とにかく、 じぶんたちにせいぎがあるとかなんとかかんがえたんだろう

ぼくのあるじはよばれて

ここはいいじっけんじょうになるとかんがえて、 てきをほろぼして

そととうちをわけるげじゅつ【おうどうらくど】をつくらせたんだ」

「・・・要するに俺達はお前達の実験台として魔王と戦っていたと言う事か?」

「そのとーり、 そしてじっけんはおわった

さいきょうのゆうしゃ、 ふぁうすと

さいきょうのまほうつかい、 めふぃすとふぇれす

このふたりのこどもたちをたいりょうせいさんできればもっとこうりつよく

つよいにんげんがつくれるはずだ」

「メフィストフェレス!! 良いのかお前は!?

お前とファウストの子を大量生産するとかそんな扱いなんだぞ!?

そんな扱いでお前は良いのか!?」

「良いよ」


即答するメフィストフェレス。


「子が世の中に広まる事を喜ぶのは親として当然の事だ」

「プライドって言う物は無いのか!?」

「プライドなら有るさ

これがファウスト以外の男の精ならば私は全力で拒否したよ

だがしかしファウストの子なら私は産みたい」

「じっさいにうむのはだいりははだけどね」

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