第173話【心は矢竹】

「うおら!!」


斧を振り回すマグス、その斧を軽々と避けるフォースタス。


「ちょこまかと!!」

「次は此方だ!!」


フォースタスが剣を振う、斧で防ぐマグス

マグスは攻撃の隙をついて殴ったり等緩急を入れる。

だが攻撃全てが弾かれる。


「くっそ、何だコイツ!!てめぇなにもんだ!!」

「国を欲しがっているのに王すら知らんのか?フォースタス・マーロウだ!!」


剣を思い切り叩きつけるフォースタス。

斧でガードするマグス。


「王様自らが出て来るのかよ!!」

「お前の死体が欲しい!!」

「へっ、それは光栄だな」

「勘違いするな、お前が持っているファウストの死体が欲しい!!」

「ファウストだぁ!?訳分からん・・・!!心臓の事か!!」


斧を振いフォースタスを吹き飛ばすマグス。


「心臓・・・重要な部位を持っているじゃないか!!嬉しいなぁ!!はっはぁ!!」

「陛下!!御無事ですか!!」


フォースタスの臣下が追い付いた。


「へっ手下が居るのはお前だけじゃねぇ!!」


マグスが口笛を吹くとゾロゾロと盗賊達がやって来た。

無論体中の血管が浮き上がり目が血走っている強化された盗賊が・・・


「行くぞおおおおおおお!!」

「うおおおおおおおおおおおお!!!」


突撃するフォースタスとマグス、そしてその臣下と部下達。

互いに部下を盾や武器にしながら斬り合い殴り合い、血と臓物が散乱する。


「やるなぁ、じゃあこれは如何だああああああああ」


自分の胸に短刀を突き立てるマグス。

当然胸からは大量の血が噴水の如く噴き出す。


「何をしている・・・?」

「へっ、行くぜえええええええええええ!!」


またしても突撃するマグス、またしても鍔競り合いになるが

今度は血が大量に噴き出しているのでフォースタスが血塗れになる。


「目晦ましか!!」

「ちげえええええええよ!!俺の血は呑むとすげぇパワーが手に入る

だが飲み過ぎると死ぬ!!」

「ぐ、ぐおおおおおおおお!!!」


体が血塗れになった分、体に摂取してしまったのだろう苦しむフォースタス。


「俺の奢りだ、もっと飲め!!」


倒れるフォースタスの兜を外すマグス。


「な、何だこりゃ・・・王様ってこんな若いのか・・・まぁ良いやもっと飲め!!」


フォースタスの口に更に血を流し込むマグス。


「うおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」


絶叫をあげるフォースタス。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る