閑話 リョータの優雅な日々 その3


「なぁ皐月?」

「ん?どうしたんだい?リョータ」

 昼休みに学食で皐月と昼御飯を食べているんだが、どうも回りの視線が気になって仕方ない。


「なんか俺たち、めっちゃ見られてないか?」

「うん、見られてるね。それと俺たちじゃなくてリョータだけだから」

「えっなんで?俺なんかしたか?」

 思い当たる節がありすぎてどれだかわからん。


「当たり前だろ?ハーレム野郎のリョータ君って学校じゃちょっとした有名人だよ?」

「・・・マジか・・」

「仕方ないんじゃないの?杏奈ちゃんも梓ちゃんも可愛いでしょ。両手に花で歩いてたらいやでも目立つって」

「やっぱそうか・・・」

 薄々は気づいていたんだが、学校でも広まってんのか。


「おっ!ハーレム君じゃないか〜」

「ん?なんだ。知念かよ」

「高山君、久しぶり」

「おう、皐月も元気そうだな!ハーレム君は当然元気だろうけど」

 俺たちに声をかけてきたのは、高山知念。1、2年のときに同じクラスだった奴だ。今は校舎が違うので学食くらいでしか会わなくなったが、2年のときはよくつるんでいた友人で中々のイケメンの楽しい奴だ。


「いや〜ハーレム君、あれはいかんでしょ?こないだ駅地下で見かけたけど、お前そのうち刺されるぞ」

「・・・否定できん」

「あははは」

 知念はバンバンと俺の背中を叩いて豪快に笑ってる。

「皐月もそう思うだろ?」

「あはは、そうだね。とは言っても紹介したのは僕だから何とも言えないんだけどね」

「えっ?マジで?ちょ、なんで俺を誘わないかな〜?」

「ごめん、リョータには前から言われてたからさ」


 そういえば知念は去年別れたって言ってたよな。ルックスも性格もいいからすぐに彼女出来そうだけどな。


「お前、彼女いないのか?別れてからだいぶ経つぞ」

「ん〜、この子って感じの子に出会わないんだよな。イマイチのれないって感じでさ」

「ふ〜ん、そんなもんかね」

「お前はハーレム野郎だから、そんなことが言えんだよ。なあ?皐月」

「僕にふらないでよ」

「そうだぞ、知念。皐月の彼女なんてな、びっくりするくらいの美人なんだぞ。年上の知的なおねーさんって感じで」

「・・・皐月、お前もか!」

「いや、僕は彼女一筋だから」


 そんな感じで男3人よればこんな話しかしないわけでまた久しぶりに3人で遊びに行く約束をして別れた。


「たまには野郎3人で遊びに行くのもいいんじゃないか?」

「うん、そうだね、高山君の予定を聞いておくよ」

「おう、頼むわ」


 俺たちが、そんな話をしている頃、俺の彼女たちは真剣に部屋を借りることを考えていたそうだ。




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