第9話「魔女LINK」

 輪廻した先は、3日目の魔女会議の前だった。

操る系の魔女のグループの、火室炉ひむろが和解した。話はその後から始まる。


青「ねえ、久利須くりす。『魔女LINK』ってそんなに容易たやすく、横入り出来るものかしら?」

黄「うーん。魔女でなければ『魔女LINK』に登録できないハズなんだけど……」

青「調べて……」


 私は『魔女LINK』を切った。コレで、この場所だけのひみつの話が出来る。


青「さて、私は記憶がある。杏子あんこは?」

黒「カラスで、あんたに殺された……」

紫「私が記憶を持ち越した方法に気づいたね? 尾瀬子おせこ

緑「へーこれが輪廻? へー?」


 魔理恵まりえは、初めての体験だ。この感覚を楽しんでいる。


青「アースは『賢者の協力者』だとバレるまでは、私たちに協力してくれるようだ」


紫「ところで、どこで気づいた?」

青「杏子あんこが察し良すぎる。フーリン+杏子あんこで記憶を持ち越したのかな?」

紫「正解!!」

黒「あたいって、とろいと思われてる?」



紫「では賢者の容疑者はだれだ?」

青「今のところ『魔女LINK』の製作者、久利須くりすだ」

黒「あーそういう事? わたしたちの『魔女LINK』を切った理由……」


青「魔女以外は登録できないというのに賢者が登録された。おかしい」

紫「賢者の協力者の可能性は?」

青「それも有る。次に封印してみようと思うが?」


黒「あたいって殺され損??」


再び『魔女LINK』が繋がった。


黄「やっと繋がった。なんか不具合でもあったの?」久利須くりすが心配そうに言った。

青「いいや。作戦会議だ。ところで『魔女LINK』の調査は終わったかい?」

黄「あ──。魔法だけじゃなくて、超能力でも反応するみたい。ごめん」


紫「つまり、賢者の超能力にも反応して『魔女LINK』に繋がったと?」

黄「そうそう。あははは……」

黒「あたいは怪しいと思うな。久利須くりすに疑惑一票」


黄「ええー私? ひどい──!」

橙「いいか?」

青「どうぞ」

橙「賢者の能力にクラフトがある。『創作の魔女』の能力に似ている」

黄緑「疑惑ね」


黄「私を援護してくれる魔女はいないの?」

柿「……」

青「……」

紫「……」

緑「……」


黄「じゃあ。コレはどう。私は『魔女LINK』の製作者だよね?」

青「ああ」

黄「だから、コレまで誰が誰に投票したか? 知っている。操る系の魔女の中で、裏切って反対に投票した魔女がいます」

青「ほう」

黄「裏切り者は、スージー。第1回目の投票では、香梨奈かりなに、第2回目では、カーラーに投票したわ。いずれも味方だったはずよね?」

青「それが真実だという証拠がない」

黄「じゃあ、真実をかけて投票よ!!」



黄「投票結果っ。久利須くりすって私。5標。スージー4標って……。封印されるの私?」



 黄色が点滅しながら消えて……。



 いかなかった。



黄「ちぇ、正解だよ。わたしが賢者だよ。このゲーム面白いねぇ。じゃあ『人狼ゲーム』をもう一回……」


賢者は「アース」と名前を呼んだ。


青「しまった輪廻が始まった!! フーリン!!」ふたりが手を取ろうとした瞬間、ふたりの間に雷撃が走った。



魔法力:賢者+アース > 尾瀬子おせこ = フーリン > 魔理恵まりえ杏子あんこ



 <<<私たちは記憶を奪われ輪廻した>>>

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