マイノリティ・カースト
沢木圭
プロローグ
クラスメイトの女子。
「ねぇ、
やめてくれ。
男の友達。
「おお! 綺人! お前あのAVの新作みたか!」
やめてくれ。やめてくれ。
数回しか会ったことのない先輩。
「あの…ね私、
はぁ、はぁ、もいい!
言葉が聞こえてくる。僕の大切な人達の声。
「おい、綺人」「ねぇ、上臼井君?」「どうした? 上臼井」「お前ってさー」「好きなの」「あの子可愛いよなぁ」「私としよ?」「綺人も好きだろ?」「上臼井も男の子だよね~」「これ貸してやるよ!」
大切なはずの人達の声。
「誰が好きなの?」「あいつお前のこと好きだって」「昨日あいつと」「綺人君聞いてる?」「でかい方がいいよな?」「付き合ってみる?」「経験者だよな?」「付き合いてぇ」「美人だなぁ」「上臼井くん可愛い」
怖い。
はぁ、はぁ、はぁ。
誰か助けてくれ。誰か、誰か!
僕は僕の大切な人達を嫌いになりたくない。
好きなままでいたいんだ。
だから! 誰か助けてくれ!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます