君の名は

勝利だギューちゃん

第1話

「ひろーくーん、朝ご飯出来たよ」


その声に、起こされて、俺は下に降りる。


「はい、ひろくん、お味噌汁」

「・・・ありがと・・・」


自慢じゃないが、俺は寝起きが悪い。

なので、未だに半分夢の中。


でも、それが普通だと思うが・・・


みそ汁をすする。

あれ?いつもと違うな・・・


「お姉ちゃん、だし変えた?」

「うん、たまにはと思ってね」


今、俺は親戚の家に厄介になっている。

両親が、海外転勤のためだ。


俺は、日本に残った。

せっかく決まった高校合格を、不意にしたくなかった。


で、近くであるいとこの家に、お世話になることにした・・・

それが、お姉ちゃんの家。


「ねえ、ひろくん、今日から新学期だね」

「・・・うん・・・」

「みんなに、紹介してあげるね・・・」

「・・・いいよ・・・別に・・・」


僕がお姉ちゃんと言っている女性は、年上ではない。

同い年だ。


でも、お姉ちゃんと呼ぶのは・・・


「ひろ兄ちゃんは、お寝坊さんだな。」

「たくやは、元気だな」

「あたぼうよ。元気がとりえだぜ」


お姉ちゃんの妹で、たくやという。

今は、小学4年生。


こいつとは、馬が合う。

小さい頃からいつも遊んでいた。


たくやが、「お姉ちゃん」と呼ぶので、いつから俺も、そう呼ぶようになった。

今更、名前は照れくさい。


「ところで、ひろくん、ひとつ訊いていい?」

「・・・何・・・お姉ちゃん・・・」


「私の名前は?」

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君の名は 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu

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