植物人間と莎の日常

夏電ーエアコン

第1話 でかい荷物がやってきた!

俺は雪崩 莎。22歳。独身。友達が一人いる。今年大学を卒業したばかりで、就職先を探している。今日は久しぶりの面接。の予定だった。

ピンポーン

チャイムが鳴り響く。

「Amaz〇nで何か買ったか?」

毎日毎日Am〇zonで何かポチっているので正直何を買ったか覚えていない。

「お届けものでーす」

配達員さんの声が響く。ドアの穴から覗いて見るとデカいものがあった。

ガチャ

僕はドアを開ける。

「雪崩 莎さんのお宅でよろしいでしょうか?」

「はい。あってますけど...」

「印鑑かサインお願いします」

渋々サインを書く。

「ありがとうございました」

配達員はトラックに乗って颯爽と走り去って行った。

「これ、どうしよう」

持ち上げてみる。重い。今までこれより重いもの持ったことないくらい重い。

「ま、ゆっくり休みながら入れていくか」

部屋にもって行くまでに3時間かかった。唯一幸いだったことは玄関の段差がほぼないことだ。

「ま、一応開けるか」

中に入っていたのは、土と鉢と種。それが結構でかかった。箱の隅に茶封筒が入っていた。その中には紙切れが1つ。

「えと『どうもこんにちは。莎くん。私は研究者だ。君には植物人間を育ててもらう...』か」

えと鉢に土を入れて種を埋めると..。

「できた!重かったあ」

疲れた。かける水がなかったのでそこら辺のジュースをかけておいた。


翌朝


「おはようございますっ!」

「ん...。ええっっ!」

「お前誰だ出ていけ!」

驚くのも無理もない。家の鍵はちゃんとかけたし、合鍵を持ってるやつはいない。

「服と名前くれませんか?」

「ええ....」

彼女にはこの前セールで何着も買った部屋着をあげた。

「名前って言ってもなあ」

「くれないんですか?」

「あげるけど...。ちょっと待てよ。ゆ...ね........の。ゆの。ユノってどうだ?」

「ユノ...ユノ。いいです!この名前!私はユノです。今日、そこの鉢から生まれました」

そういう事だったのか。それ早く言えよ。

「今日からここに住みます!よろしくお願いします」

彼女はお辞儀をした。

「よ、よろしく」

「はいっ♡」

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