第24話 ユウガオが咲く

 金田 一華が手を一度叩いた。

 村治の告白で静まっていた部屋に緊張が加算される。

「私の推理ショーです。……いいですねぇ。気分がいい。私の名前、金田 一華っていうんですけどね、名刺を渡すと、必ず、金田一と呼ばれるんですよ。まぁ、そう呼んじゃいますよねぇ」一華がころころと笑い、ホワイトボードを押してくる。

「素晴らしい、小林君! いつの間に名前を書いてくれていたんだか!」

 一華がほめると、小林君は頭を掻きながら照れる。

 小林君がホワイトボードの四隅に、「笠田教授」「田上 利子」「村治 櫂用」「犯人」と上から順に書いてあった。

「事の発端は、多分、えっと、三回生だと、21歳? だから、22年前? になるのだろうけど、話を聞く限りではそれ以前から笠田教授の異常性はあったと思われる。

 第一の罪は、笠田先生のこの性格を両親が認め、しかるべき処置をとらなかったこと。

 増田先生に聞きます―増田先生は、この学校のカウンセラーです―。

 こういう乱暴な子供の矯正は可能ですか?」

 増田先生は少し間をおいてから、専門的な用語を省きますね。と前置きしてから、

「とても難しいですか、できないわけではありません。かなりの時間をかけます。専門的な機関に受診をし、狂暴化となる興奮作用を抑える薬などの服用などを持ち入りながら、理由や原因となる、とにかく想像する以上に周りを巻き込んで大変です」

「では、笠田先生の年齢を考慮して、その治療が、40年前に可能だと思いますか?」

「……、正直難しいのではないでしょうか。心理学、カウンセラーというものが受け入れられるようになったのはつい最近です。それ以前は、言い方が悪いですが、頭のおかしい人が行くところ。と言って、親が、周りが行くことを拒否していましたから」

「では、その矯正は、大人になってもできることですか?」

「子供の時期以上に大変です。子供の時は、なんと言っても、大人の意思が入り、それこそ強制的に直しにかかれます。言い方悪いですけど。子供に選択肢はないのです。

 だけど、大人は別です。自分が治したい。と思わなければ治療は無駄に終わります。薬を飲むだけで治ると思っている人が多いけど、それは、ただの気休めですからね。本当の意味での完治を目指すのならば、子供の時に、五年かかるところ、大人だと、十年、それ以上を覚悟した方がいいでしょう。でも、それは、予測であって、それより短くなる時もあれば、ずっと治らず最悪な結末を迎えることだってあります」

「では、笠田先生の状態をどう思いますか?」

「……確かに、笠田先生の攻撃性は問題ですが、いわゆる問題を引き起こす以前、……、一華先生に言われて、この学校へくる以前の学校、高校の教員をなさっていたようで、そこでのことを調べました。

 確かに、根暗で、おとなしい先生であったが、現在のような行動、つまり生徒に暴行を加えるようなことはなかったようです。高校を辞めた理由も、大学教員試験に合格したからですし、生物史学を勉強したいからだと、円満退社だと言っていました。

 つまり、笠田先生の暴力的性格というのは、一応抑えられていたようです。それが、田上さん―お母さんの方です―の一件で、病院に通っている間のことだとも考えられますが。

 とにかく、一度は治まっていた狂暴性が、大学に来て、生徒たちからの陰口によるストレスで増したと考えられます」

「その状態での、矯正は可能ですか?」

「……本人の……意思です」

「笠田先生の場合は?」

「……難しいですね。うまく行くといいですね。としか言えませんね」

「私は、心理学を学んでいないのですが、無理だと思います」一華は薄ら笑いを浮かべて言った。

 田上 利子の母親が「私も無理だと思う。あの悪魔に治療? そんなの無理よ」と言い捨てる。

「私は、思いました」一華は母親の言葉に大きく頷き「笠田教授を支えているものは、教師としての尊厳だけです。という考えです。ただそれだけ。他者に自分の知識の伝承や、共有、知識財産の保存。という、教師の役目を果たしたい。というものではないのです。ただただ、人より上で居たい。という自尊心だけです。

 高校教師は、生徒になめられたとしても、生徒は一応先生として接してくれていて、多分気分はよかったのでしょう。陰口は聞かなければいいのですから。

 そこで、もっと高みを目指したくなったのでしょう。

 だから、大学教員試験を受けたんでしょう。先生の頂点です。尊敬され、崇められる。、大学生というのは、先生と割と年が近くて、友達だと勘違いしている輩が多い。侮辱ですよ。先生と呼ばず、名指しする馬鹿もいる。挙句には、身体的コンプレックスを連呼する。まるで小学生のいじめに似たことを平気で行う。

 大学教授ともなると、そういうことなどに傷つかないとでも思っているのか? 人間いくつだろうと、傷つくことを知らぬ馬鹿どもが、大声で吠えまわる。

 。と。

 その時、その自尊心を満足する出来事が起こった。想像です。でも、変わりないと思います。

 一人の女子生徒が、赤点か、進学ぎりぎりだった。彼女は、体を捧げた。

 笠田先生ならどう思うでしょう?」

「大喜びよ。女、いや、自分の下にへつらこく人間が好きなんだから」母親の恨めしい言葉に全員が顔をしかめる。

「私もそう思います。多分、彼女の行為によって笠田先生の興奮は頂点に達したのでしょう。ですが、そんなもの治まるものでしょ? 常に興奮していると、バカになる。

 だけど、一度味わった「麻薬」を忘れることほど、無理な話はない。

 でも、それ以降、赤点ぎりぎりの生徒も、落第点ぎりぎりの生徒もやってこない。どうしましょう?」一華は全員を見渡す

「私なら、話がある。と呼びだしますね。先が危ないが、それを逃れるすべはある。と持ち掛けますね」全員がそう思ったであろう顔をして唇を固く結ぶ。

「その話に乗る生徒と、乗らない生徒はいたでしょう。

 そのころになると、笠田先生の変な噂が出始めます。手を出した生徒が辞め際にでも言い放ったんでしょう。笠田先生は体を代わりに点をくれる。と。女子は警戒します。だけど、どんな警戒も、教授という立場に弱いものには通用しないことがあります。

 進路を考えている真面目な子。本当に進級が怪しい子。優等生であるがゆえに、赤点だと知ったときショックを受ける子。そういう子を見定め、リストを作り、声をかけるんです。

 リストの成功率は、多分百パーセントでしょう。

 その中に、坂本 優菜さんが居ました。彼女の容姿は、リストに載っている生徒の共通の平均的な子です。多分、リストのどの生徒よりも、彼女が好みだったはずです。

 笠田先生は、彼女を見て運命を感じ。もしかすると、彼女を手に入れさえすれば、この凶行は終わっていたかも。なぜそう思うか? それは、彼女に対する執拗性です。異常なこだわりです。気色悪くて、そんなこと影で思われていると思うと、ぞっとしますね。

 とにかく、彼女を手に入れるために、彼女の満点を0点にまでしたけれど、それを不服とし、。理科部の主任に採点のやり直しを求めた。主任に言われ、ただのミスだと訂正させた。

 笠田先生は考えたでしょうね。成績で慌てないのならば、内申書を出すしかないと。だけどそれは無駄でした。彼女が選択している他の教科が素晴らしい以上、専門としている生物科だけが内申書が悪いのはバランスが悪い。ではどうするか?」

 一華はコーヒーを口に含み、「テレビの探偵は、よく何も飲ます話せるものだ」と言い、続ける。

「彼女が将来その道に進みたいというのならば、生物史学をダシにするしかない。夏季合宿をすると言えば来るでしょうからね。

 だけど、彼女は行かなかった。おばあさんの具合が悪くなり、合宿どころではなかったんです。学校へ連絡したら、そんな合宿をすると連絡は入っていないと言う。

 休み明け、学校に届け出のない合宿は認められないと三上統括責任者に怒られた笠田先生は、あろうことか、大勢がいる食堂で坂本さんに、なぜ来なかったのかと罵倒したそうです」

「バカだわ」母親が吐き捨てる。一華も鼻で笑い、

「そのくらい、坂本さんしか見えていなかったんですよ。一途と言えば良い言い方ですけど、狂気ですね」

 全員が頷く。

「笠田先生のこの行動で、夏季合宿はそもそも存在せず、夏季合宿に誘われたのが坂本さんだけだと解るや否や、坂本さんはこの話を両親に話した。父親は激怒し。当たり前の行動です。学校に乗り込んできて、笠田先生は殴られてます。三上先生は、坂本さんに近づけないよう対処しました。

 表立って、笠田教授は坂本さんを無視するようにしました。

 復讐の炎というものがメラメラとついてしまったのでしょうね。公にバカにされたのですから。どうしても手に入れたいのに、手に入らなければ、傷つける以外ないわけですから。

 そのころでしょうね、笠田先生は、女子生徒を「君」男子生徒を「お前」と呼ぶようにしました。

 いつか来る復讐のための第一準備です。

 笠田教授が君と呼ぶのが女子で、お前と呼ぶのが男子だと浸透したころ、第二段階です。

 中校舎の屋上に設置されたソーラーパネルを北舎の3階の窓に光を集めるよう移動させる。そこの壁を高反射する塗料に塗り替える―夜間作業なので結構時間がかかったと思われます―。

 ただ、それを実行する間に、自尊心はずっと傷つけられます。適度にそれを保つための餌食としてのリストは、常に更新されていたはずです。その中に、田上 利子さんの名前もありました」

 母親が頭を抱える。

「さて、反射光もいい具合に目をつぶすほどの光を放ち、舞台装置が完成しました。何度も時間や、光の強さの測定にやって来ていたと思います。でも、そもそも人気ひとけの少ない場所ですから、怪しむ人などいなかったでしょう。もし、何をしているのかと聞かれたら、ダイエットに階段を使っているとか、まぁ、言い訳はいくらでも考え付いたでしょう。人気ひとけがあると論文の邪魔だとか、いろいろ。

 坂本さんを北舎3階にある準備室から、授業に使う道具を取ってくるように、2時限目前に来るように念を押しておきます。坂本さんはいやいや約束させられたんですが、友達がそれを聞いていて一緒に行ってくれたので、彼女は容疑者になることはありませんでした。

 笠田教授の行為を自業自得だと言ったけど、私もそうだと思います。それと同時に、そうしなくてはいけなくなる性格を憐れみますけどね」

 一華の言葉に母親は鼻で笑った。

「笠田教授がいよいよ行動を起こそうとしたころ、田上さんがリストから消えました。それは先ほど牧瀬さんが言っていた通り、近々不幸にしてやる。と言ったからです。

 笠田教授は、田上さんの成績を赤点にしています―ですが、それは誤点と理科部の主任が訂正しています―笠田教授は、田上さんに「赤点について」という意味で「話がある」と言ったのでしょうが、田上さんにとっては「父親から個別に、人目を避けるように呼ばれたのなら、きっと、親子として名乗るのだ」と思って間違いないと思います。マンションに来いと言われても、何の抵抗もなかったのは、親子の名乗りを学校でするわけには行きませんからね。

 ですが、笠田教授は、父親だと思っているどころか、彼女を乱暴した。

 彼女は、マンションから帰る際「悪魔」と罵っていたそうです」

「そうよ、あいつは、悪魔よ」母親が絶叫する。

「そこで、彼女の心のよりどころです。身を汚された彼女は何に縋るでしょうか? 彼氏に縋りたいのは、多分、女心でしょうが、レイプされた彼女を寛容に受け入れてくれる男がいるでしょうか? 居るとして、彼女の彼はどうでしょうか?

 元カノとどういう別れ方をすれば、元カノが、今の彼女に危害を加えるというのでしょう? まぁ、いい別れ方のできる男ではないと思うでしょう。好きだけど、こういう時頼りになるかと考えたら、頼りにならないと答えが出た彼女は、頼りになる唯一の友達に打ち明けます。

 牧瀬さんがずっと付き添ってくれた、彼女は本当に心強かったと思いますよ」

 牧瀬 理加は涙ぐんで頷いた。母親が理加の肩を抱く。

「田上さんは何とか学校へ行き、自分と同じようなことを他の子にもしていないかと聞きに行ったか、もしくは、マンションで聞いていたのかしら? 坂本さんを陥れる計画があるのを。

 とにかく、彼女は自分が傷つきながらもそれを阻止するために、笠田教授のところへ説得しに行ったり、笠田教授が狙っていそうな生徒を探したけど、そんなもの、この学校の生徒の中から一人を探すなんて無理な話です。

 その時、何も知らない「能天気な彼氏」は、彼女が急に忙しくなり、そっけなくなり、力になるよ。と男らしいところを見せても、バカにするので、「浮気をしている」と変換した。

 彼女は、彼女の中の正義のために行動しているのに、「バカな彼氏」はそれに気づかない。

 そもそも、元カノが凶暴であっても、それから守れる。いや、そもそも、元カノが凶暴化するような、いい加減な別れ方をしなければ、田上さんはお前を信じ、信頼し、頼ったはずだ。それをさせなかったのは、お前の器量の小ささだ。

 笠田教授が亡くなったあと、君にとって、彼女の行動はさらに不可解になる。

 用もないのに北舎に行く。北舎で誰かと会っているのだと思った君は、北舎まで追ってきたが誰も居ない。いや、待っているのだろう。だったら突き止めようとしたら、彼女が帰るので、腕を掴み、誰と会っているのかと詰問した。でも、彼女は誰でもない。と言った。

 そう、誰でもない。もし、がいて、のならば、笠田教授と会っていたと言ってくれるかもしれないが、私にはそんな力はないので、彼女の言う「誰とも会っていない」は正解だ。

 だけど、君はそれで納得できるわけなかった。だって、「彼女は浮気をしているのだから」君の怒りは頂点に達していたと思う。それでも、しつこく彼女に問うていた間はまだかわいい。いくら、平手打ちをしても、いや、暴力行為を薦めているわけじゃないよ。そのあとの行為に至るよりはという意味だけども。

 多分、学園祭の前日も、田上さんは北舎に来ていた。ずっと後を追っていた君は、待っていても相手が現れないから、業を煮やし、彼女に詰め寄った。彼女はたぶん、黙想していたと思う。自分の中で何度も「なぜレイプしたの? お父さん?」と聞いていたんだと思う。それを邪魔されたうえ、浮気していると疑うあなたに、彼女は見切りをつけたんじゃないかしら?

 そのそっけない態度にあなたの堪忍袋の緒が切れた。多分、どうしてだ? という気持ちの一心だから、なぜ殺した? と聞かれたら、ただただ腹が立ったから。ということだろう。

 肩を掴んでいた手が首を絞めた。階段の2段か、3段下の人間の首を絞めるほうが容易そうですからね」一華が自分の首を絞めるような動作をした。

 母親が村治を凝視し、理加も加わって二人の目から逃れるように俯いていく。

「じ、事故だ。あいつが、逃げ、た、か―」終わりはか細く、聞き取れなかった。

「確かに、事故だと思うし、裁判であなたの弁護士は無計画の上での事故だと証言するでしょう。

 でも私は計画的だったと信じる。

 それは、「教室」に施したこと。

 もし、自殺を装う気だったならば、足場の台を片付けたのは大きなミスだ。そのうえで、滑車を使い、彼女の体を持ち上げてから首を吊るす。そんなこと、あの教室に滑車があると知っていなければ無理だ。

 あ号教室、北舎にある教室全てだけど、封鎖されてすでに五年は過ぎている。三回生の君が滑車があることを知っているわけがない。普通ならば。

 推理研究部が、学園祭でのウォークラリーで誘導ミスとしてあの教室を指定している。その際のヒントとして、「悪魔が来りて笛を吹く の作品の中で演奏されている曲の 7小節目の#のついた音と 49小節の休符前の音」というのがある。

 推理研究部に聞いた話では、誰かが、「教室表記の教室というのがあって、今は使われていない。机も椅子も片付けられているから、誤誘導できる」というのを話したそうだ。だが、部員は誰が言ったのか覚えていない。多分、たまたまやってきた幽霊部員の誰かだったと言った。

 幽霊部員。思い当たったので、天文部に聞きに行った。

 君は天文部研究の幽霊部員であり、と踏んで確認を取ったところ、推理研究部でも幽霊部員だそうだね? 参加は、合コンがセットとなっている行事のみだそうだね? 天文部のプラネタリウムの日も、そのあとの合コン目的だったのだろ? そこで、田上さんと知り合う。

 元カノにうんざりしていた君には、まじめで丁寧な彼女に興味を抱く。異色なものに触手が伸びるってやつだね。田上さんも、元カノの凶暴性に納得し、秘めた恋を楽しんでくれるおかげで、存分に楽しかったのに、公言したいと言い出したり、自分を邪険にする。

 君が怒るのも無理ないさ。

 だけど、君がそもそも、元カノと上手に別れていたら、田上さんは胸の内をさらけ出し、君に助けを求められたはずだ。

 話を聞いたすべての人が、田上 利子さんは、まじめでいい子で、すてきな人だと話した。

 君が逆切れして、手をかけていい人ではなかったのだよ」

 一華の言葉に村治はボロボロっと涙を流した。

「長々とした口上お聞きくださいましてありがとうございました」一華がそう言って、大袈裟にお辞儀をすると、小林君が、どこからか隠していたレコーダー類をごそごそと取り出し、

「撮れていると思います。隠し撮りではないですからね、ちゃんと了解を得てますよ、忘れていると思いますけど。最初に来た時、元カノさんとの証言が食い違うかもしれないから、検証のためにビデオと、音声録音いいですかって。了解してくれたら、サインしてくれ。と書いてますから」と紙をひらりと村治に見せ、村治が奪おうとする前に立川に渡す。

「よく黙っていましたね」

 一華の言葉に刑事二人は、苦い顔をし、

「捜査上、民間人がいる前で、捜査内容は口にできないのでね」

「止めることは可能だったでしょ?」

 立川が口の端を上げる。

「では、一緒に行こうか」

 青田が村治に手錠をかけ出て行き、立川が、証言を再度取りたいのでと、母親と理加を促して立ち去った。増田は母親に付き添っていくと出て行った。

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