各エピソードの特徴を見抜く分析!

これまではいわば、チュートリアル的な感じでした。

でもここからは、徐々に本格的な分析をしていきますよ!


(※本格的な分析……初心者にしては本格的という意味ですからね!)


今回紹介するのは、

「各エピソードの特徴を見抜く分析」

です。


これによって、物語の流れを掴めます。



方法は、

1.外部変数を用いた共起ネットワーク図

2.対応分析で外部変数を用いる

の2種類があります。



新しい言葉が登場しましたね。

「外部変数」です。


これに関係するのは、

最初にエクセルファイルを作る時に作った、

「エピソード」やら「作品名」やらの列です。


以前ちょっとだけ説明したように、

たとえば作品名を記入しておくことで、

作品ごとの比較が行えるようになります。


作品Aと作品Bでは、こういう差がある。

ということを見られるのです。


つまり、

あらかじめエクセルで用意していた列が「外部変数」

ということなんですね。


そしてエクセルファイルを作る段階で、

第何話であるかという情報を入力していれば、

各エピソードの特徴を見ることが可能になるのです。


いよいよ、その下準備がここで効果を発揮してくれます!



1.外部変数を用いた共起ネットワーク図


「ツール」→「外部変数と見出し」を選択します。

開いたウィンドウの左側に、


見出し5

エピソード


というように並んでいる外部変数のリストがあります。



このリストから「エピソード」をクリックしてみます。

(もしエクセルファイルを作る段階で別の名前にしていた場合、その名前をクリックしましょう)

すると右側に値とラベルというリストが表示されます。


値として、エクセルで入力した文字列が表示されます。


私の場合、エピソードは「0001」と4ケタの数字で管理しているので、

それが表示されるわけですね。


そして値の横にはラベルという空欄の列がありますが、

これは気にしなくても大丈夫です。


その右の度数は、同じ値のセルが何個あったか表示しています。

エピソードは被りがゼロのはずなので、全て1になっているはずです。

章などでは、別の数字が表示されていると思います。



とりあえず最初は、第1話を選択してみましょう。

私のやり方だと「0001」ですね。

それをクリックします。


そしてウィンドウ右下の単位を「段落」もしくは「文」にします。

「段落」か「文」であれば、どっちでも大丈夫です。

これは以前の分析でも同じことをやりましたね。


そして[▽特徴語]のボタンを押し、「選択した値」をクリックします。


すると、関連語検索という新しいウィンドウが開きます。

ウィンドウの下半分には、特徴語が表示されています。


特徴語とは、まさに特徴的に登場している語のことを指しています。


今は第1話の特徴を見ているわけですから、

「他のエピソードよりも第1話で目立って登場していた」

という語が表示されているんですね。


この時点で、見ていて楽しいデータなんですけれども、

今回の目標は共起ネットワーク図を出すことです。

操作を続けましょう。



ウィンドウ下部に、[共起ネット]というボタンがあります。

これをクリックします。

すると共起ネットワーク図を作る処理が始まります。


そうして表示された共起ネットワーク図は、

前回出したものとは違う図になっているはずです。


そして図に使われている語をよく見ると、

先ほど特徴語として表示された語であることがわかると思います。


つまりこれは、

第1話の特徴語で作った共起ネットワーク図

ということなんですね。


こうやって各エピソードの特徴語から共起ネットワーク図を見ることで、

そのエピソードがどんな物語であったのか、確認できます。


もちろん前回同様に画像は保存できます。



特徴語を見ていくことで、

「この言葉、もっと使えばよかったじゃん!」

って語が見つかることもあります。


作品のテーマを掘り下げるのに有用だったのに、

それに気付いていなくて、1回や2回しか使っていない。


そんな語は特徴語としてよく出てきます。


さらに共起ネットワーク図を確認することで、

テーマに関連の強い語かどうかを調べることもできます。


なので、

「これをもっと使っていれば!」

「もっとテーマと絡むように上手に使っていれば!」

という発見につながります。

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