星と雫

如月陽太

狭間のセカイ

星が輝く天の川。

藍に重ねて、燦然と瞬く星の数々。

ここは、世界の果て。そして、空に一番近い場所。

狭間の世界は、感情を置き忘れたようで、それでいて、余りにも感情で溢れていた。

多分、これは記憶なのだろう。

審判を待つ人の、長くて短い、生きた記憶。

それは、綺麗事ばかりではない。だからこそ、こんなにも美しいのだ。

初めて此処に来たときは、流れてくる人生の重みに負けないようにするのが精一杯だった。

だけど今は。それが綺麗だと思うようになった。

そんな風に思えるようになった事は、とても嬉しい。


でも。

ねえ。私、それだけ長い時間を此処で過ごしたんだよ。

此処で、ずっと待ってたんだよ。

ねえ、早く。



『早く、迎えにきてよ…』




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星と雫 如月陽太 @chiyokazuya

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