D life
叶瀬囲炉裏
第一話
窓から差し込む太陽の暖かい日差しと雀の鳴き声に起こされた彼は両手を伸ばし欠伸をした後、壁にあるカレンダーに書かれている今日…いや、今日からの出来事が書かれた予定を見てため息をつく。
「はぁ、今日からか」
さわやかな朝を迎えたが、カレンダーを見た瞬間、自分の朝は最悪に感じた
今日から高校一年生だが正直、高校には行きたくないし行きたいとも思わない。
勿論、理由はある。
自分の両親は去年の4月に交通事故で他界し、この世には存在しない。
両親が亡くなったと聞かされた時には物凄い悲しみが溢れ出し家に引きこもり、無意識に自分の心を閉ざし傷ついた心を癒そうとした。
だがしかし、周囲の人間がそれを許してはくれなかった。
自分の父は外交官、そして母は専業主婦だが超能力と言っても良いくらい幸運の持ち主だった。
母は自分が中学一年の頃にたまたま興味本位で買った万馬券と宝くじで当選し、億単位のお金を得たのだが母は天然で当たった時に感じる幸福感が気持ちよかったのか、月一程度なのだが気分転換に賭博をするようになった。
そのおかげで外交官の父の貯金を含めて柊家の資産は大企業の社長の資産以上がある為、母の事は知らないが父が外交官と知っていた親戚と何処で情報を知ったかわからないが投資を求める人や詐欺師にえせ弁護士や宗教団体の者達が両親が亡くなったことを知った瞬間、すぐに両親の遺産を狙い、我先に金を欲望を見せて来たせいで癒す時間さえくれなかった。
それでも何とか両親の遺産は相続税いがすべて守り切ったが、そんなことがあったのだが残念ながら両親の遺産を狙うものが少ないがまだ居る為、自分は世間にうんざりして、学校も以前は行きたいと思っていたが今はもう行かなくてもいいやと思うようになってしたのだ。
「やっぱ、行かなくてもいいかな…」
遺産もあるし、やっぱりいいかな。そう思っていると
ガチャ
「仁君、起きなさ~い」
そう言いながら、自室の扉を開けて黒髪ポニーテルの女性が入って来た。
「おはようございます、凛さん」
「あら、仁君起きてたのね」
この美人な黒髪の女性は桜木凛。
彼女は母の小学生からの親友であり、職業は依頼人が正しい場合は必ず勝つ凄腕弁護士だ。彼女は昔から親友であったがそれと同時に天然だった母の面倒をずっと大学まで見ており、もうお世話が係と言ってもいい人でそれを知っていた父はいざと言うときにと頼んでいたらしく、両親が亡くなったことを知った時には急いで来てくれたおかげで金の亡者たちをを全員跳ね除け俺を助けてくれた感謝してもしきれない恩人だ。
そして、今は俺の親代わりをしている。
「凛さん、正直学校に行きたくないので寝ていいですか?」
「だめだよ、学校にいかないと勉強をしとかないと後々辛いんだから。それに友達だっていた方がいいし」
「いや、遺産もあるし学校に行かなくても「いきなさい」はい…」
鋭い目と凍えるような低い声でそう言われ、抗う事が出来なかった。
「じゃあ朝食の準備してあるから着替えて降りてきてね」
先ほとは真逆の輝く笑顔でそう言い、笑顔で彼女は出ていった
「はぁ~、凛さんには逆らえないよな」
凛さんが降りていった後、俺はクローゼットを開けてパジャマから高校の制服を着ながらため息をつく。
さっき説明した、通り自分には両親が残した莫大な遺産がある。それも一生働かず星付きホテルで一生暮らせるぐらいに。家も普通の家の4,5倍大きく庭にはテニスコート2面分あり1人で住むのはおかしい広さだ。
そのせいで、あの時の自分ははもう正直将来とかどうでもよくて、お金もあるし日和で生きていくと凛さんに言ったらボコボコにされた後泣きながら抱きしめられ、三時間もそのままで説教された。
それで、自分も口では嫌だ、行きたくないとは言っているが、ちゃんと凜さんのあの説教で父さんや母さんには堕落して落ちた姿は見せられないと思い、以前道理とまではいかないがちゃんと生きていくと、決めている。
「そういえば、あの時初めて見たんだよな、凛さんの涙は…」
凛さんは、文武平等の才色兼備で弱みを見せたことがなかったのに、あの時は泣いたんだ
そんな事を考えていると、一階から凜さんが「早くしなさい!」と大きいな声で呼びかけてき、急いで着替えてリビングにむかった
◇◇◇◇◇◇◇◇
「そういえば仁君」
リビングで凜さんが作った朝食を食べ終え、テレビを見ながらミルクコーヒーを飲んでいると洗い物をしていた
凜さんが話しかけてくる。
「なんですか凛さん?」
「仁君のクラスって何組なの?」
「たしか、2組だったはずです」
「そうなんだ、ありがとうね」
凛さんはニコッと笑う
「それじゃあ洗い物も終わったし、私は少し用事があるから先に行くね勿論入学式には、間に合うようにするから」
「別に来なくてもいいですよ、凜さん弁護士なんだから忙しいでしょ」
「そんなことをしたら仁君入学式サボるでしょ。それに私はあなたの親代わりよ、入学式は行かないとね。じゃあ学校でね、あ、あと、コップは水に着けておいてね!」
そう言い凛さんは急いで家を出ていった
「それじゃあ、俺も行きますか」
自分も急がないずとと残りのミルクコーヒーを飲み干すと、キッチンでコップに水を付けた後、通学バックに荷物をまとめて用意を終えて玄関で靴を履き
「さて、行きますか!」
新たな一歩と称して、ドアノブに触れ家を出ようとしたその時
ドゴーーーン!!
突然、家の地下から耳が痛くなるほどの爆発音がした。
「な、なんだ!?」
そう言い慌てるが、爆発による影響で家が崩れるかも知れない為すぐに外に出て周囲の状況を確認するが
「どうなって、いるんだ?」
辺りを見回すが、家が崩壊して周囲は瓦礫が散乱し煙が立ち上がっていたりとかは一切なく、更にあんなバカでかい爆発音がしたとゆうのにも関わらず一切、誰も窓から顔を出しておらず家から出てきてる人もいなかった。
「爆発音がしたはずなのに聞こえたのは俺だけなのか?」
なぜ?と考えるが、とりあえず原因が知りたくなり登校を中断して家に戻り爆発音が地下からだった為、一階のあちこちを調べるてゆく
「それにしても広いな」
今、自分が居るのは書庫であり家の4分の1を占めており、1階から3階まで天井が突き抜け天井はガラス張りで日が射して幻想的になっている。
この書庫に貯蔵されえている本のジャンルはラノベやマンガから昔の聖書など馬鹿みたいにあり、本の中には1冊で2億の値段がする歴史文化遺産になるものまであるせいで、ここのセキュリティーはあり得ないほど高い。
ちなみにそうなったの原因は母さんが「そうだ、家に図書館がほしいわ、造りましょ!」などと天然を爆発させて造らせ、そして更に本も必要だった為、母は自由気ままに様々な種類の本を揃え有名書店では、自分のの家族はそのせいでなぜか本屋なのに超VIP扱いになっている。
「っと、書庫には何も無いな」
書庫の1階を探したが何も変化はなかった。
「次に行きますか」
その後、ほかも調べたが全く何も変わったものは特に何もなく、一応まだ時間に余裕はあるが今はあきらめて入学式に行くため家を出ようとドアノブを触れる瞬間、ふと思い出す
「あっ、キッチン」
俺はキッチンの床下倉庫のことを思い出した
我が家にはキッチンが2つある。1つはリビングにあるキッチン。もう1つはまた母さんが「今後の為にも料理を覚えたい」と突然言いだし、料理教師を呼ぶ為にと「どこのレストランのちゅうぼうだよ!」と叫びたくなる程のキッチンと言うか厨房の第二キッチンが我が家にはある。
「すっかり忘れてた…」
俺はそう思いながら、すぐに向かい調べてみる。すると
「あった」
誰もが人目でわかる一番怪しい所をしらべると、第二キッチンにそれはあった
「なんで…階段?」
俺が目にしたのは本来、調味料などが置かれていたはずの床の縦6m横4m厚さ3cmのこれまた馬鹿みたいに重い床下倉庫の扉を開けるとそこには石レンガが全面敷き詰まっていて下に続く階段だった
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