第3話 サスペンス「救出のチャンス」

 私は黒いワゴン車の中に監禁された。


 隣の男はポケットにナイフを忍ばせている。


 山奥で、運転する男は車を止めた。


 誰か来るのかしら?


 ウインドウは真っ黒なフィルムが貼られ、外から中は見えない。


 コンコン……窓を叩く音!


「どうしました、こんな所に車が入るなんて」


 どうやら、誰か来たようだわ! 運転席の窓が下がる。


「ああ、ナビが壊れたんだ」


 隣の男がナイフを私の横腹に当ててきた!


「あれ、後ろのお嬢さんどうしました?」


「ナビよ、彼だて、消すた」


「え、何て言いましたお嬢さん。なまってますよ」


「ナビよ、彼だて、消すた」


「はあ?」


「逆さまよ!」


 車は走り出した。


残った男は、「逆さまって、どういう事?」








「助けて、誰か呼びな   だ!」

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