ロスト・サイド―黒き翼の少女―
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プロローグ
カァーカァー
バサバサッ!
「…カラス…でしたか。」
夕焼けに染まるこの村は美しい。マーセル邸で見る時も美しかったが、この村で実際に暮らし始めてからはこの景色がより一層綺麗に見えた。
「彼らも…小さい頃の私のように「嫌われ者」なんですよね…」
飛び立つカラスを見てふと自分の幼少期のことを思い出してしまった。
「いけない…子供達が待っているところでした。」
そんな独り言を呟きながら、私は息子と夫の待つ家へと帰った。村の外には今までいたマーセル邸がうっすらと覗いている。ラルス様はあの大きな家で幸せに暮らしているのだろうか?
私はカラス(クロウ)。生まれながらにして黒い鳥の名前をつけられた女。
ロスト・サイド―黒き翼を持つ少女―
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