エピローグ 異世界の正体
「それでは僕等はこれで帰ろうと思います」
「色々皆さんにはご迷惑をおかけしました」
召喚された部屋で剣の勇者、槍の勇者、素手の勇者は帰る意志を示していた。
鋼鉄の戦乙女であるアリア姫は1人彼等を見送りに来ていた。
本来であれば国を挙げて世界を救った勇者達を見送るべきだと思うのだが3人がそれを望まなかった。
それもその筈、誰一人ともアリア姫の処女膜を破る事は叶わなかったからだ。
「それでは」
その言葉と共に3人の勇者の姿は消えて元の世界へと帰っていった。
「おっ戻ってきたな!」
カプセルの様な物の中で4人の男性が目を覚ました。
ここは人間をコールドスリープさせる事を目的とした研究所である。
人間を冷凍保存した際に元に戻す事が出来ず失敗を繰り返した科学者たちは考えた。
人間に魂と言う物が存在し、肉体が死んだと認識してそれが離れてしまう。
それが冷凍保存から解凍した時に生き返らない理由だと考えたのだ。
そこで考え出されたのが、魂だけを別の所に保管する方法であった。
4人の精神に異常が出ないように間の記憶は消去され眠る前の状態で帰って来たのだ。
「頭がフラフラするかもしれないからゆっくりで良いから名前を聞かせて貰ってもいいかな?」
「・・・」
「・・・」
「・・・」
「・・・」
その後10分位して4人は自分の名前や生い立ちを思い出していった。
コールドスリープの実験は見事に成功したのだ。
「なに?不具合が起こってる?」
数日後、日常生活に戻らされた4人であったが何か異変が有れば直ぐに連絡をするように言われていた。
そして、驚く事に3人が一斉に異常を訴えたのだ。
その内容が・・・
「ED?勃起不全か・・・凍傷で海綿体が損傷したか?」
なんと4人中3人がSEXの際に謎のトラウマを抱え勃起しなくなっていたと訴えたのだ。
4人には記憶が残っていないので勿論分からない、鋼鉄の戦姫の処女膜を貫けなくて中折れして悶絶した事が魂レベルでトラウマになっている事など・・・
「75%の確率で子孫を残せなくなるのだったら不味いな・・・」
科学者たちは様々な角度から原因を調べようと頭を悩ませ続ける・・・
まさか魂を入れた擬似異世界で設定された女との性行為の失敗が原因等とは夢にも思わず・・・
人類の未来に幸あれ・・・
完
異世界召喚された勇者達は召喚された本当の理由をまだ知らない 昆布 海胆 @onimix
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