リベンジャーズ・トラジティ

今村広樹

説明、注釈、言い訳

 さて、歴史とは常に勝者によって語られるモノであります。

 それが事典だったり、教科書めいた無味乾燥な記述になるのも、あるあるですね。

 例えば、こんな風に。




 1:『学園』とその周辺

 アームドスーツの実用化以降、付近の都市と繋がりを持つようになるが、それ以前は惑星の環境(テラフォのアレみたいなのが、一杯)もあり孤立していた。

 もとが城下町であり、周囲を城壁が囲っている。




 2:来訪者ビジター

 地球と呼ばれる星から来た者達。

  地球といっても、いくつかの、平行世界から来ているらしく、時代等もバラバラである。

  共通するのが、『なにか事故にあったり、事件に遭遇して、この星についた』という事。

 また、何故か日本人と呼ばれる人が多い。

  宇宙船『雪風』から来た、来訪者が持っていた、アームドスーツと呼ばれる兵器が、この星を、劇的に変化させる。




 3:猫

  所謂この星の先住民。

  我々のよく知る猫が、まんま人型に進化したものから、普通の人間に猫の耳やしっぽがついている、と体型は色々。

 もともと、この星は、一種の実験場として、多種多様な生命体が存在していたが、人間的な進化を遂げたのは主に猫だけである。

  最初の来訪者がきた段階で、中世の中南米程度の生活と技術力があった。

 そして、その運命も。




 4:アームドスーツ

 未来の地球人が作り出した、惑星開拓用の人型機械。

  元々は核融合エンジンや太陽光、石油などで動いていたが、現在ではこの星で発見された、アニマと呼ばれる鉱石を燃料に使用している。

 しかし、この星では専用の武器(マシンガン、ロケットランチャー、ナイフ、釘撃ち等)を持たざるえなくなり、それは当然の如く兵器として使われるように。

  最初は、来訪者のみが使っていたが、アッティラという猫(古の地球では神の鞭という意味らしい)により、猫も使いはじめた。




 5:魔法少女

  ある事件より、確認されるようになった、不思議な能力をもつ存在。

  物理的な破壊から、ものを移動させる、見えないものをみるなど、能力は多様。

 皇国で信仰され、今も象徴である『ユイチャン』などが魔法少女として知られる1例である。





 とまあ、この世界についての項目をアトランダムに挙げてみました。こういう文章、つまりは教科書みたいな文章といいますかな、わたしは好きですが、真実を一面しか伝えていないとも考えれるわけです。

 さて、これから語られるのは、いわゆる『歴史に残らない個人的な闘争たたかいの顛末でありますが、それを語るには、まずそのキッカケである、歴史上名高いある合戦について語らねばなりません。

「あの、すみません」

 なにかしら?

「その前置きの話、どのくらい続くのですか、お嬢さま」

 うーん、50000文字くらいかしらね。

「は?それ、ほとんどその大きな合戦についての方が、長くなりませんか?」

 うるさいわね、とにかく始めるわよ!

 ……お、おほん、話はそのその個人的な闘争たたかいから3年ほどさかのぼります……。

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