第52話 神様の消える世界
こんばんは。
もう何年か前になりますが、京都の割と有名な神社の敷地に(確か駐車場だったところ)にマンションが建って衝撃を受けたことがあります。
神社の敷地と言えば、森になっていたり、砂利が敷いてあったり、っていう勝手なイメージで、マンションが建つっていうことに抵抗があったのを覚えています。
もちろん、諸事情、大人の事情があるのは分かるのですが。
さて、何でその事を思い出したかと言うと、ある署名運動で、ハワイのマウナケア山に新しい天文台が建設されるのを阻止しようというものがあったなあ、と引っかかったから。
神聖な場所に近代のものが建設される。
もちろん、今までもそういうことはあったと思います。
そもそも、人が何千年と暮らしてきて、神聖な場所もなくなってきているのだと思います。
妖怪だって住む世界を奪われてきている現代、神様も住む場所を奪われるのか、となんだか寂しいような、怖いような気持ちです。
人間はどこまで自分の欲望に忠実な、どん欲な世界を作るのでしょうか。
何かを捨てて得る便利な世界の先には、どんな世界があるのでしょうか。
病気で生きられなかった命が生きられる希望のある世界。
のんびりした時間が失われて、生き急ぐ世界。
何日も歩かなくても遠い場所に旅行に行ける素敵な世界。
土壌の力が衰えてくる世界。
我々の子どもたちはどんな世界に住みたいのでしょうか。
発展は悪ではない。
けれど、神様の消えた世界は夢がないような気がします。
とまあ、この先死にゆくだけのおばちゃんやけど、ちょっとガラにもなく真剣に未来の世界を心配したりして。
願わくば、世界の子どもたちに優しい世界でありますように。
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