第37話 夜明け
こんばんは。
この頃、春というより冬みたいにめっちゃ寒かったですね。風邪ひきそう。
話は変わって、私は昔から宵の口よりも夜明けが好きです。
中学生の頃から、お気に入りの本を読んでいて朝になるってことは多々ありましたが、そんな時、だんだん白んでくる空の色が綺麗だなあ、といつも思っていました。どうして空が明るくなるのが分かるかと言うと、親に怒られるので部屋の電気は消して、手元の懐中電灯で本を読んでいたので、朝が来ると電灯いらずになるから体感するわけです。
あの頃は部屋のレースのカーテンは閉めるのですが、分厚いカーテンは閉めないことの方が多かったので、空の色が移り変わるのがよくわかりました。
漆黒の空が明るい藍の色に変わり、やがて水色になるような刻々と変わる変化をうまい言葉で言えたらいいのに、と思いますが、まあ、とにかく美しい。
私が寝転んで本を読んでいても、世界はちゃんと回っているんだなあ、と変な感動さえ覚えました。
夜明け、というのは不思議な言葉で、とても希望に満ちていると思います。
明けない夜はない、とか、そんな言い回しもありますが、やっぱり暗い空がだんだん白んでいくのは神秘的なだけでなく、一日が始まっていく、という期待感があるんやと思うのです。
さて、私は春と秋は大変早起きなのですが、そういう時は仕事なので夜明けを楽しむ暇がありません。それ以外の季節は朝早く起きたら散歩に出ます。
散歩に出る時の、早起きしなくてもいい冬の夜明けが好きです。冷たく澄んだ空気の中、真っ暗な世界が太陽の光で一瞬できらめく世界に変わる。つん、と冷たい空気に鼻が染みて、吐いた息が白く流れる中、少し藍色の残った明るい空にはまだ月が残っていて、二つの世界の狭間にいるかのようです。
そんなわけで散歩に行くなら、冬の朝陽が登る少し前の夜明けがおススメです。めっちゃ寒いですけどね。
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