リハーサル

何ができるだろうか


僕らには



音を産み落とすことしかできなくて


小さな部屋には


あまりに大きな音たちが


小さな窓から


世界に旅立つ。



それは


あまりに無力で


あまりに小さい。



でもそれでいいやって


僕らだけの秘密の音たちが


部屋いっぱいに。


それがいいやって


いつまでも。


は、無理かもしれないけれど。


今はまだ


終わるにはちょっと


早いんじゃないかな。


んー


遠回しはやめた。


はっきり書こう


まっすぐ書こう


僕はまだ


みんなで音を作り続けたい。




なんて


弱々しい言葉を並べながら


小さな詩を綴ったから


他の誰でもなく


君が読んでくれたなら


それでいいや


それがいいや


僕の声は臆病だから


文字で伝えるのが精一杯で。


わかってる


この文字たちは君には届かないから。




それでもやっば


君が読んでくれたなら


とってもとっても嬉しくて


ちょっとだけだけど


恥ずかしいかな。



だからやっぱり


声で伝えます。


音で伝えます。


これは予行演習ってことにして。



あ、それならやっぱり。


覗かないでね。







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