ふたたび
水の中の泡の音
沈むように
浮かぶように
空を飛ぶような。
ずぷん
海が降ってきた。
でもなんでだろう
ちっとも苦しくなんかなくて。
気づくのが
怖かったから。
君が空から降ってきた。
ばっっしゃぁぁん!
ぼわぼわうゎん
ぐぷっ…ぽわっ。
ぷぐごごご…
漂う思いは
掴めないまま。
手をのばせば
手が邪魔で。
声をかければ
壊れてしまう。
崩れるように
立ち上がる。
急に、
僕らの周りだけ明るくなった。
海に
包まれて
雪が
降って
君が
降ってた。
何もわからない。
ただそこに
僕がいて
すぐそばに
君がいた。
僕はうごけなかったんだ。
海の中で。
すれ違った。
なんだろう。
星より遠くにいるような。
僕より近くにいるような。
君は、海の底へ旅立った。
落ちていった。
もう見えない。
僕は急に苦しくなって
必死に水面を目指したんだ。
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