第十章『パレット部始動!』

パレット部の状況について説明します。

部活を色々やってもダメだった大無田裕子(おおむだゆうこ)を中心に立てたボランティアを主に色の勉強をしたり、絵を描いたりする部活である。

部員は三年生の灰谷史(はいやふみ)、二年生の藤本亜弥(ふじもとあや)、一年生の黒沼万紀(くろぬままき)、桃井優梨子(ももいゆりこ)、そして我らの主人公、大無田裕子だ。

そしてパレット部の顧問は一年三組の美術担当の一色映美(いっしきえみ)だ。

そんな中、パレット部員達は部室で何かを作っていた。

万紀「そんなもん作ってどうすんだよ?」

裕子「ボランティアの依頼ボックスを作らないとボランティアの依頼がわからないじゃない?」

万紀「確かにそうだけどよ……裕子、不器用だな」

よく見ると裕子が作ったボランティアの依頼ボックスがぐじゃぐじゃに仕上がってしまってる。

裕子「うぅ……そんなはずでは……」

万紀「すまねぇ、あたしも器用であればな……」

苦戦してる裕子と万紀に対して、亜弥と史と優梨子はボランティア依頼用紙作りに励んでいた。

亜弥「なんて作ればいいの?」

優梨子「えっと、ごめんなさい、私も分からないです」

史「そうね、用紙の大きさはA六で、用紙の上にボランティアの依頼と書いて、用紙の右端を名前を書く欄を付け足して、用紙の右端の途中から依頼の内容を書く欄にするの」

スラスラと計画を立ててあった史に対して亜弥と優梨子は

亜弥「おぉ! 流石史パイセン!」

優梨子「分かりやすいです」

史「さぁ、さっさと取り掛かるわよ?」

史が持参したパソコンで素早く打ち、そして映美先生が持参したプリンターで印刷していく。

亜弥「やっば……」

優梨子「あれ? 用紙の裏になんか書いてある」

優梨子が切り取ってない用紙の裏を見ると……

『注意事項、その一依頼用紙は必ずボランティアに適した事を書く事、その二、中等生と高等生と先生方、お気軽に書いてください、その三その依頼の内容の判断が我々パレット部と先生で話し合って決めます、貴方が書いたボランティアの内容が外れる場合もありますが、どしどし書いてください。その四、決めた場合は金曜日の昼休みに映美先生が放送させていただきます。以上ですパレット部員より』

優梨子が切り取ってない用紙の裏を読み取ると史が得意げに言い出す。

史「注意事項はどうするか聞くんじゃないかと思って用紙の裏に書いたわよ」

優梨子「恐るべし、史先輩」

映美「ごめんな、史は昔からあんな感じなんだ」

優梨子「え? どうして史先輩の事を知ってるんですか?」

亜弥「もしかして担任だった?」

すると映美は首をかじけて答えた。

映美「いや? この学校に来るじたい初めてだ」

全員「え!」

映美の発言に部員全員が視線を指す。

裕子「それは知らなかったです」

映美「知らなかったって……まぁ無理もないな」

史「ちょっとまって! 従妹の私さえ聞いてないわよ!」

映美「ごめんな史、その時は忙しくて伝えられなかったんだ……」

亜弥「え! 史パイセンと映美先生は従姉妹の関係なんですか?」

史「は! しまった……」

痛恨のミスで落ち込む史たが、すぐ立ち直った。

史「えぇ、私と映美姉は従姉妹の関係なの」

亜弥「ほぅ! そうなんだ!」

優梨子「従姉妹羨ましいです」

万紀「へぇ〜こんなのもアリなんだな」

史「そんなの置いといてさっさと準備をするわよ!」

部員達「はい!」

パレット部員達はボランティアの依頼ボックスとボランティアの依頼の依頼用紙を作っていたのだった……。

そして、夕方になる後、ボランティアの依頼ボックスは映美先生の助けを借りながら完成した、かなりカラフルな箱だ、ボランティアの依頼用紙の作業は計二百枚を完成した。

史「流石にやりすぎたわ」

優梨子「でも用紙は多い方がいいじゃないですか?」

亜弥「そうそう!」

史「ならいいけど」

一方、ボランティアの依頼ボックスを完成した裕子と万紀と映美先生は。

裕子「流石に疲れた……」

万紀「あたしも」

映美「おまえら、まだ始まったばかりだぞ」

映美先生の言う通り、パレット部は始まったばかりだ、そう居られなくなった裕子は

裕子「よし!早速ボックスと用紙を学校の玄関に置いてきます!」

裕子はボックスと用紙を持ってそのまま学校の玄関に向かったが。

万紀「裕子の奴、鉛筆と消しゴムと机と四角い籠を忘れていったぜ」

史「本当、気合いだけは一人前なのね」

優梨子「わわわたし、鉛筆と消しゴムと四角い籠を学校の玄関を置きに行ってきます」

亜弥「ちょっとまって、私は使ってない机を学校の玄関に運んでくる」

映美「頼んだぞ優梨子、亜弥……全く裕子にも弱点があるとは面白いな」

パレット部はまだまだ始まったばかり、でもこの後部員達が集まってくるとは誰も知らない、パレット部員達はボランティアの依頼の準備を終えたのだった……。

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