本がない
貴方のために書かれた本はありません
本が書かれるのは 書く人のためです
けれど
本は 本を読む人のためにあります
テレビが テレビを観る人のためにあるように
音楽が 音楽を聴く人のためにあるように
本を手に持ち 表紙をめくってください
そしたら、ほら
この本は貴方のために 開かれました
あなたの前には本しかなく
本の前には あなたしかいない
あなたが 何気なくページをめくった
その瞬間に本は
世界に産み落とされる
あなたが読まなければ
知らなければ
本はこの世のどこにも存在できない
紙束を本にするのは いつだってあなただ
どこかの誰かが押し込めたものを
一つ一つ手にとって
乱暴にでも 赤子のようにでも
目を覚ましてやれば
本はきっと
ずっと
あなたの側に在り続けるでしょう
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