NONSENSE
愛だ、死だ、電話だ
愛と死と電話、よくある話だ
愛と死を語るに電話である必要はなくなったが、結局は電話の代わりなのだから
それはもはや電話だ
愛を語るには、愛でないものを語る必要はないが
死を語るには生を語るしかない
愛は愛であるが、死は死ではない
電話は電話ですらなくなっているのに、それでも人々は手を耳にあてたがる
電話に出んわ、出ないやつに話す言葉を私は持たない
その必要はないわ
出ないと決めたのは彼だ。でないと、私が惨めだ
伝わらない言葉よりも辛いのは聞かれない言葉だ
意味のないことだとしても、誰かに聞いてほしかった
言葉に意味はないよ、君のそれにも私のこれにも
意味はないんだ
リズムとイメージと、音
それが言葉だ
それだけだ
意味はなくとも、貴方に聞こえるだろう
華やいだ明るい情と熱と一欠片と悲しみが
孤独と寂しさと虚しさの中に香る清貧さが
誰かに声を伝えるあのひと呼吸が
それは イミだ
あなたの脳みその中にある
私の中には、ないかもしれない
けれど
私の言葉を聞いて 貴方が意味を取り戻すなら
貴方が 貴方を思い出すなら
私が貴方に言ったことに
きっと意味はあったね
そういうことさ
アイシテル
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