プラスチックゴールド

私が泣いた夜を

キレイな言葉で飾らないでください


私が死んでも

恭しく誰かに捧げないでください


私のものを勝手にあなたのものにしないでください

宝石じゃないんだから バラの花束じゃないんだから 

あげたくってもあげられないんだから


荒野には吹きすさぶ風と乾いた大地

そこには石ころも雑草もあるのに

何もないだなんて旅人は馬に蹴られてしまえ


荒野には吹きすさぶ風と乾いた大地

そこには誰もいないのに

星を歌う旅人は夜の寒さに震えてしまえ


東の空の輝きに目を奪われたなら

微生物にも分解できないまま

朽ち果てることはできなかった 失う目は窪んでいた

プラスチックの骨が喉に刺さらないよう

呑もうとした水にはウジが湧いている


見向きもされなかったあの石ころは

私の涙が墜ちて砕けた

見向きもされなかったあの雑草は

死んだ私が貪り食った

貴方の歌を聞けなかった私が

なぜ?


そんなものは、どこにでもあるのに

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