問題があったってことだ。それも致命的な

「こいつがザイゴートか。

こう鉤爪やら牙なんかのあるもっと動きの速いバケモンだと思ってたんだけどな。

こんなナメクジみたいなやつだとはな」


「それにしてもこんなのにみんなやられちゃうとか、ここの人たちはどんだけ弱かったんでしょうね」


5.56mmファイブファイブシックスのオープンチップだ、威力は十分すぎる。

それでも押されていたということは、道具以外に問題があったってことだ。

それも致命的な」


「そういうもんかね」



「おっ、缶詰があったぜ」


「おい、ピクニックに来てるんじゃ、卯月後ろだ!」


「コイツ、まだ生きて――」


「距離を取れ!」


「不死身ってわけか?」


「それはわからん。

ひとまずは部屋から出るんだ」


「援護する」


「はやくロックを」





「クソ、なんなんだありゃ」


「キモすぎる」


「普通に倒せないとなると、面倒だな。

アイツを一回無力化するのに何発使った?」


「冷静だな、おい。

そうだな、二十発かそこらだ。

それが人数分だとすると、百発以上かもな」


「雑魚かと思ったけど、弾数考えるとアレですね」


「一体だけとは限らないしな」


「今日のところは一旦引き上げるぞ。

対策を立てないと」

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