ゲームの中の女の子もいいけど、現実も大切にね

「ねえねえ何してるの?」


「んー? 石溜まったから、ガチャ引こうと思ってさー」


「ふーん、そうなんだー……」


「今回の限定ガチャは最強性能でスコアタには必須だからねー何としてでも引かなきゃ! 頼むぜぇーこいっ!」


「――おっ、おおっ? キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!」


「うっひょー! マジで来ちゃったよー! これでウチの編成も強くなるし、スコアもうなぎ登りだぁー! あぁーこれでようやくあの廃人どもと渡り会えるよぉー」


「ぶぅー……えいっ――」


「えっ!? なになに、急に抱きついてきて……」


「画面の中の女の子ばっかりじゃなくて、ちょっとは現実の私にもかまってよぉー……私とそのキャラ、どっちが大事なのぉ?」


「えっ、と……」


「そうだよね、2次元は私たちの理想を描いたものだもんね、そっち方がいいっか……」


「違う! それは違うよ!」


「え?」


「どんなに2次元の女の子が可愛くったって、ボクが彼女に選んだのはキミだ。ボクはキミが好きだ。その気持ちはいつまで経っても、どんなにこのゲームに可愛い女の子が実装されたって、それは変わらないよ!」


「うん、ありがと……じゃあさ、それを証明して?」


「証明……? えっ、それって……まさか――」


「うん、そういうこと……ん!」


「え、でもここ……教室……」


「んっ!」


「ははは……こりゃ、まいったな……」


「でもここでヤラなきゃ、男が廃る。よしっ、じゃあ――」


「んっ……」


「――これでよろしいですか、姫」


「ええ、満足よ」


「それはよかった」


「ねえねえ、帰ったら続きしよっか!?」


「ちゅっ、ちゅぢゅきッ!?」


「なーんて、冗談冗談! ハハハッー!」


「くぅー……まあ、元気が戻ったからいいか――」

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