色々な恋。

瑠璃ヶ崎由芽

クールなキミの本当の気持ち

「――何かしら、用って?」


「今日体育館裏に来てもらったのは、話したいことがあったからなんだ」


「そうなの」


「その、ね……俺、キミのことが好きなんだっ!」


「えっ?」


「初めて会ったあの日からずっと、ずっと俺はキミのことが好きだった。初めは一目惚れだったけど、キミに触れていく内にキミの内面もわかってきて。そしてどんどんと好きが止まらなくなって……そして今ここにいるんだ」


「――だから、もう一度言わせて。俺はキミのことが、大好きだ!」


「そう、ありがとう。その気持ちすごく嬉しいわ。私、あまり感情が表に出ないから、分かりづらいと思うけどこれでも今、貴方に告白されてドキドキしているのよ」


「えっ、ホントに?」


「信じられない? なら、これでどうかしら――」


「え、えっ!? ちょっと……キョレはっ!?」


「分かるでしょう? 私の心臓の音。これが私の本当の気持ち。私、こんな感じだから、周りに怖がられてしまっていたの。でも貴方は私を怖がりもせずに、愛想よく接して、私を受け入れてくれた。だから――」


「その告白、お受けいたします」


「うん、ありがと。だけどさ、普段感情を表に出さないキミだからこそ、直接ハッキリとした愛の言葉も聞きたいな」


「え? もう……いい? 一度しか言わないから、よく聞いてるのよ?」


「うんっ」


「貴方を、愛してる」

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