第36話 青春が描けない
はい。描けません。この場合の青春とはあくまで、フィクションとしての青春を指します。部活に打ち込む青春。同級生たちとの友情をはぐくむ青春。恋に恋する青春。
何で描けないかっていうと趣味じゃないからで、なんで趣味じゃないかっていうと、自分がそういう青春時代を過ごしてこなかったからです。いや、こういうのはむしろ自分が体験できなかったからこそフィクションの中にきらめきを求めるものなのではないかと思われるかもしれませんが、少なくともわたしの場合はそうじゃありません。同様の方はけっこういらっしゃるんじゃないでしょうか。
いや、本当はわかってるんですよ。青春から縁遠い者であればこそ青春を描くべきだと。これは恋愛にしろ何にしろそうです。普通ならあり得ない組み合わせにこそ、可能性があるのです。書きたくない。でも書く。そうであればこそ新しい作品が生まれるのです。パラドキシカルでアウフヘーベンなのです。でも書きたくないものは書きたくない。
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