第10話 自分で書いた話がロストテクノロジー化していく

 ちょっと前に「【あなたの作品作りに対するこだわりを見せて下さい】カクヨム作者はカク語りき」という企画がありました。趣旨としては、自作に対するこだわりを語るというもので、わたしは「the cat's meow」という作品について解説しています。


 が、実はもう1つ2つ語りたい作品があったんですよね。それがなぜできなかったかと言うと、どういうこだわりがあったか忘れたからです。ええ。半年くらい前に書いた話なんですけどね。どういう意図があってそういう設定、演出にしたのかさっぱり覚えていなかった。「冬は何度でも」という話で、読者からは「不思議な話」と評されることが多かったのですが、いまや自分にとっても不思議な話です。だって思い出せないんだもん。


 自らの創作論、技術がロストテクノロジー化してしまうことは何もこれが最初ではありません。特に文章表現の面において、その傾向は顕著です。むかしの文章の方がうまく見えるうえ、どう書いてたかさっぱり思い出せない。いちおう、自分用にノウハウのようなものを書き溜めてはいるのですがそれを参照したところで、首をかしげるばかり。どうにもむかしのような文章が書けないのです。


 どうなんでしょう。毎日のように書き続けていればこのようなことは起こらないのでしょうか。調子の波が激しいわたしにはわかりません。

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