涼宮ハルヒのパンまつり2019春

焚書刊行会

ランチパック(メンチカツ) 1点

「ほら、ハルヒ。おまえに言われたやつを買ってきたぞ」

「ご苦労! おつりは取っておきなさい。お駄賃よ」

 12円も恵んでくれちゃって……どうもありがとよ。

「どれどれ…消費期限は…2日後。よろしい」

「おまえの言うとおり、なるべく棚の奥にあるやつを買ってきたつもりだが」

 コンビニの外国人店員(ハッサン=アルサラーム氏)にガン見されたけどな。カネを支払うときに言い訳しようか迷ったぞ。

「ヤマザキの製パン技術は、敷島パンや神戸屋など、ほかのナショナル製パンメーカーの追随を許さないのは確か。でも、ヤマザキの圧倒的な製パンR&Dの成果をもってしても、やっぱり消費期限や賞味期限が近いヤマザキ商品の食感はパサパサせざるを得ないわけ。なぜならパサパサするのは自然の摂理だから」

 すごいこだわりだな、ハルヒ。

「とくにランチパックの売りは大量生産品とは思えないパンの柔らかい食感なわけ。で、あたしの経験上、ランチパックが確実に柔らかいのは消費期限の2日前まで。きょうが2月5日ならば消費期限が2月7日以降のランチパックでなければランチパックのポテンシャルを味わうことはできない。もちろん例外はあってトースターがあればパンの硬質化をごまかすことはできるわ。でもランチパック本来のほわほわ食感は失われてしまう。キョンアンダースタンド?」

「お、おぅ」

 人のあだ名を「ドゥー・ユー・アンダースタンド」みたいに言うな。

「ランチパックのしょっぱい系の人気ベスト3にランクインはいる商品よね、メンチカツは」

「なあハルヒ。ベスト3のうち、残りの2つは何だ?」

「ツナマヨネーズとたまご! 常識でしょ。そんなの」

「僕はハムマヨネーズも好きですが。いかがでしょう涼宮さん」

「あ!? 古泉、おまえもランチパックに一家言あるくちだったのか?」

「はい。紳士のたしなみですよね。ランチパックは」

「まあ、ハムマヨネーズもおいしいわよね。でもツナマヨ、たまご、メンチカツに比べると食べごたえに欠けるかもね」


・・・・・・・


きょうもSOS団はにぎやか。つづく。


商品名『ランチパック メンチカツ』

今回の獲得シール 1点

累計 1点

「白いフローラルディッシュ」獲得まで、あと24点

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