第26話 慈悲を乞う奴隷の少女、主人は限界を感じながらも罰を下す。
奴隷少女「ご主人様お許し下さい!」
華奢な少女の声が、悲痛に響く。
主人「いいや許さんぞこのゴミ奴隷が!」
肥満体の中年は、その光景に怒号を飛ばす。
奴隷少女「どうか、どうかお慈悲を!」
少女の頬は涙で塗れていた。泥で汚れた古いメイド服。
主人「よくも俺が寝ている間にファラリスの牡牛に詰め込んでくれたな! しかもちゃんと下で火までつけやがって! ガチで危なかったわ!」
奴隷少女「申し訳ありません御主人様! でも御主人様がテレビ見て『カプセルホテルのベッドってなんかわくわくするなあ』も仰られるので、なにか似たようなもので代用できないかとアマゾンで探したら丁度いいものがあったもので……火をつけたのは寒くないようにと」
主人「それただの適切な使用方だよ! アマゾンでこんなもん売ってんのかよ!」
奴隷少女「使用済みの中古で安かったんです!」
主人「……おいそれめちゃくちゃ怖ええじゃねぇかよ!」
奴隷少女「アメリカ人の人がバーベキューのオーブンに最適だって」
主人「あぁ、それなら良かっ……全然良くねぇよバカ奴隷が! どうりでなんかうまそうな匂いすると思ったわ! 俺が寸剄使えなかったら死んでいたぞ!」
奴隷少女「身動き出来ないファラリスの牡牛内で、まさかワンインチ距離から最大威力を発揮する寸剄の連打で破壊して脱出するなんて……」
主人「もう今回はほんとマジで許さんからなこのソシオパス奴隷がああ!!」
△ △ △
主人「はいというわけで今回のお仕置きはバンジージャンプです」
奴隷少女「わあ三十メートルってかなり高いですね」
主人「高さがないとゴムが伸びた際に危険だからな! はい腰にゴムつけろ」カチャカチャ
奴隷少女「うぅ、高いところやだなぁ……」
主人「というわけで3! 2! 1! バンジ」
奴隷少女「あ、ご主人様、あっちに富士山見えますよ」
主人「え、どこどこ? あっち? あっちのほう? わぁい富士山!」
奴隷少女「ご主人様ああああ!!バンジイイイイ!!」ダダダッ
主人「うわバカ俺ごと落ちああああ!!!」
ビ ヨ オ オ オ ン
グシャァ
△ △ △
奴隷少女「ご主人様お許し下さい!」
華奢な少女の声が、悲痛に響く。
主人「いいや許さんぞこのゴミ奴隷が!」
肥満体の中年は、その光景に怒号を飛ばす。
奴隷少女「どうか、どうかお慈悲を!」
少女の頬は涙で塗れていた。泥で汚れた古いメイド服。
主人「健康診断すっぽかしたな! あれほど年二回ちゃんと受けろといったろうが、このバカ奴隷が!」
奴隷少女「若いから年一で十分ですよぉ……」
主人「若くてもマメにやっとくのが大事なのがわからんのかゴミ奴隷が!」
奴隷少女「採血の注射やだあ……」
主人「我慢しろアホが! 年食ったらバリウムも飲まされるんだぞ! バナナ味やイチゴ味のやつな! あと最後の往診の医者がやたら不安あおってくるぞ! 好きでメタぼってるんだからほっとけよ!」
主人「今度という今度は許さんぞ! こっちにこい仕置きしてやる!」
奴隷少女「ああ、お許しくださいご主人様ぁ!!」
△ △ △
主人「おらっ! こっちにこいこの無能な奴隷が!」ガッ
奴隷少女「ぐぅ!こんな…奴隷になったらこんな家畜のような扱いをされて死ぬしかないの!」
主人「そうだ…この世は弱肉強食…力無きものは強者の餌になるのみ……お前はただの家畜だ」
奴隷少女「そんな……」
主人「しかし、弱者が強者を超える方法ただ一つある」
奴隷少女「そ、それは……」
主人「それは長寿そして健康! そのために必要なもの、それは青汁!」
奴隷少女「ケール、モロヘイヤに緑黄色野菜を豊富に配合!氷結粉砕でビタミン食物繊維を損なわずに美味しい!」
主人「今ご注文頂くと特別キャンペーンでさらに3セットお付けします! なんと、ローヤルゼリーカプセルもおまけ!」
奴隷少女「でもお高いんでしょう?」
主人「今なら税込み3980円!この下の電話番号へ!」
主人・奴隷少女「「お電話待ってます!!」」
奴隷少女「これ一体なんですか……?」
主人「知り合いの健康食品会社のCM作り頼まれてな。ちょうど良かったからお仕置きにした」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます