第6話 慈悲を乞う奴隷の少女、主人は頑張って罰を下す

奴隷少女「ご主人様お許し下さい!」


 華奢な少女の声が、悲痛に響く。


主人「いいや許さんぞこのゴミ奴隷が!」


 肥満体の中年は、その光景に怒号を飛ばす。


奴隷少女「どうか、どうかお慈悲を!」 


 少女の頬は涙で塗れていた。泥で汚れた古いメイド服。


主人「エベレスト登山に成功直後に山頂から突き落としおって! とっさに受け身を取らねば滑落して回収不能の遺体となって永遠に登山者の足場になるところだったぞ! この怒りどうしてやろうか!」


奴隷少女「お許し下さいご主人様! もう二度と致しませんから!」


主人「やかましい! やはり貴様は苦痛で躾るしかないようだなこの卑しい奴隷が!」



△ △ △


主人「はい服めくってお腹だして」


奴隷少女「あ、はい」ペロン


主人「はいこれジェル塗ってあるからちょっと冷たいよ」


奴隷少女「ご主人様、このコードついたパッドはなんですか?」


主人「これ?」


主人「低周波治療器」カチ


奴隷少女「いででででてでっっ!!」


主人「この役に立たないクズ奴隷が! せいぜいこの最大出力の低周波治療器で己のやったことを罰ゲームを受ける芸人のように悔いるがいいわこの愚鈍が!」



 この物語は、富豪の中年と、奴隷として働く少女と、仕置きと憎しみと暴力の虚しい連鎖、そして低周波治療器は本来このような使い方をするものではありませんと緩い日常と共に綴ったものである。

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