丸出しトラブルチェーンソー〜イカれた本官〜
芳川見浪
第1話 トラブル真
そして彼女には少し厄介な体質がある。
「あぁ……これは厄介だ」
真の目の前には、口からチェーンソーを生やした謎の男が、チェーンソーをドゥルンドゥルンと唸らせながら左手に持った剃刀で道行く人を襲っている。
五、六人程切りつけると、その目は真へとそそがれ、案の定襲い掛かってきた。
「もうやだぁ」
真はトラブルを招きやすい体質だった、理由は不明、物心ついた頃にはもうこのような状態で最早日常となっている。
過去には水揚げされたマグロが空から降ってきて、幼馴染とマグロの恋物語が始まった事もあった。
そんなこんなで最早真にとってトラブルは慣れっ子であり、また対処術も当然の事ながら心得ている。
「もしもし警察ですか?」
大抵の事は警察を呼べば何とかなるものである。
通報してから約五秒後、お巡りさんがニトロブースターを取り付けた自転車に乗ってやってきた。流石仕事熱心なお巡りさんは違う。
「待たせたな!」
お巡りさんはニヒルな笑みを浮かべた後、口からチェーンソー生やした男を見て。
「きもっ」
と言った。それは真も思っていた事だ。
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