【GM用】イメージシナリオ (教室スタートから~)
リノリウムの懐かしい匂いに目が覚める。ふら付く足と力が入らない指先に苦戦しながらも学校でつかっいたような椅子と机を補助として使いながらも立ち上がった。
周りを見るとやけに暗くさながら夜に忍び込んだ学校を彷彿とさせた。
それでも人の輪郭や服装の色は見えるほど明るく近くには見覚えのある人が何人かいた。
灯りに集まる蛾のように知人同士で何人かの集まりができ知人の顔を見るや安心と一言。体やおかしなことはあるのかと聞いた。
知人は体より自身のおかれた状況が飲み込みきれなかったのか焦った口調で「ここはどこだ?」と逆に聞かれてしまった。
「それはこっちも聞きたいことだ」というと深く深呼吸を3回行い落ち着いた。
体感にして何十分もの長い牽制と話しの切り出し方を考える時間が流れた。実際は3分も経過していないのだと教室の時計で理解できた。
誰かが「ここはどこだ?」と声に出した。男のような女のような中性的な声だったのが印象に残る。
話題の切り口ができた。そう誰もが思い話し合いが始まる。
最初は自己紹介を行い今後の方針についての意見を交わしていく。皆の方針が決まりかけると不意に「ブッ――ブブー」とスピーカーの電源が入った音が流れたかと思うと聞きなれたチャイムの音が響いた。
「キーンコーンカーンコーン」
チャイムが鳴り終わるとチャイムの残響と共に不思議な音が聞こえてくる。
ドチャっと生肉を硬質なタイルにでもぶつけ続けているようなのだが確かに音は一定のリズムを刻み段々と大きくなっていく。
なにかがこちらへと向かってくる。誰もがそう思い行動をとる。
隠れるもの、震えて固まるもの、音の主が助けだと思い教室を勢いよく出ていくもの。
自分は恐怖にとらわれた。
足が震え動くことが出来ない。
行動をしなくてはと思うのだが、音の主が自分を助けてくれるとは一切思えなかった。
助けてはくれない。そう感覚が伝えているようだった。
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