・この手では救えなかった

この手では救えなかった

黒鳥は泪を落とす


海の砂に還る薄明の宵

身も心も穢れ朱に染まり

群集は屍を山と曝し

自ずと贄に擦り付け

乱星の預言に支配される


皆々

十字星は交わりを違え途を失った

覆われた眼球は腐り堕ち

役割は果たさないと言うのに


それでも尚、

神という名の残骸を積み上げて。

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