魔法少女と並行世界/ブラッディエターナルラブ

yuki

プロローグ

私は変わりたい…


でもどうやって変えることができるの?


何か行動を起こさないと…


でも何もできないじゃないの私には!


こんなんじゃ私の未来はこの先何もない…


そんなのはいや、絶対に嫌!


私は自由になりたい


あの大空を飛ぶ鳥たちのように


もし、もしも本当に神様がいるのなら


止まってしまった私の歯車を動かす鍵がほ しい!


それで私を助けて


私に生きる喜びを教えてよ!


お願い、神様!



ーアナタ………タスケテアゲル



…?………⁇誰


……神様は本当にいたんだね


ありがとう、神様


私の願いを聞いてくれて


約束を守ってくれて


歯車を動かす鍵を与えてくれて


私、絶対頑張るから…。




遥か遠き昔、天空の神々は地上の民に己れの力を分け与えた。

人々はこの力を神から授けられた力、神通力と呼びこの力を行使できる者を神通力者として崇めていた。


火、水、太陽、月、花など神通力には様々な属性があり与えた神によって違う効果があった。


神は試していたのかもしれない。この力を人類に与えどのように利用し開花させていくのかを。


だが…神々が思い描いていた未来が地球に訪れることはなかった。

神々もそんな事は考えてはいなかっただろう。

まさか、自分達が与えた力を人類が自ら消滅させるとは…。



魔女裁判

それは中世ヨーロッパ各地で行われていた魔女狩りであった。


窃盗、暴行、殺人が横行していた時代、不可解な事件が起きると人は、それまで神の使いとして崇めていた神通力の使い手を異端な人物として扱うようになっていた。

神通力が行使できる者には美しく綺麗な女性が多かったのも原因の一つだったのかもしれない。

それ故、人々は神通力を持っている彼女達の事を妬み、嫉妬し恐怖した。

いつしか彼女達は悪魔に身体を売り不思議な力を得た女…魔女と呼ばれるようになり神の力とされていた神通力も、法の掟を破る悪魔の力と誤解され魔法と呼ばれるようになっていた。

ヨーロッパ各地で大規模な疫病などが流行すると全てが魔女の仕業とされ彼女達は非道な扱いを受けるようになる。

捕まった彼女達は、悪魔によって穢れた身体を清める為と大勢の男に嬲りものにされたあげく殺され、ある者は生きたまま火炙りの刑で処刑されていた。

殺された彼女達の多くが10代後半と若い女性であったが、なかにはまだそれにも満たない幼い少女も含まれていた。


この状況を天空で見ていた神々は怒り狂う。

神は、彼女達の全員が無実であることを知っていた。

神通力は純粋で精神面に鍛えられ穢れを知らない女性のみにしか扱うことができない。

その彼女達が悪魔と契約することなど絶対にあり得なかった。

怒りのおさまらない神々は人類を見放し、知恵を授け助けを貸す事を二度とすることはなかった…

この11番目の地球には……。

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