(7)秋山菜乃佳の選択
ジャンケンの結果、吹部の執念深い平氏の姫君こと平さんと意外なところで伏兵と化した実は勝負師のバレーボール部の部長の秋山さんが決勝まで勝ち上がった。
そして決勝戦は行われなかった。秋山さんがあっさり勝負を平さんに譲ったのだ。秋山さんは暢気そうに言った。
「平ちゃん。決めちゃって良いよ。私はどっちでもいいって思ってるし任せた」
「えー。ちゃんと勝負しようよ。菜乃佳ちゃん」
平さんはそう言ったけど、秋山さんは首を横に振った。
「平さんが決めたらいい。私は決勝は誰であれ譲るつもりだったし」
「じゃあ。私が決めるね」
「うん。決めちゃって、決めちゃって。悪いね」
という事で平さんが「ジャンケン、あいうえお順、クジ引き」という順序で今回から3年間回していく事が決まったのだった。
ジャンケン勝負は再び平さんの吹部と秋山さんのバレーボール部が決勝となり、今度は秋山さんが勝った。
「平ちゃん、いい勝負を2回も出来てありがとう!」
秋山さんが笑顔で握手を求め、勝負にこだわった平さんは悔しがりながらもこれに応じたのだった。
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