第6話 誘惑
日給8,000円で12日間、倉庫の中でガラス細工に『fragile』の紙を入れ続け、残業までして目標の100,000を稼いだドラゴンボールおっさん!!初めて稼いだ大金!!自己満足に浸るおっさんに大学自体の友人から連絡が入った。久しぶりに飲みに行こうぜと。
合格するまで旧友には絶対会わないと謎の縛りを自分に課していたおっさん(ハタから見たら謎な決断だが、会計受験生あるあるの一つである)、会計事務所を2社はしごし、勉強の合間のクソみたいなバイトで100,000稼いだ。俺もそれなりの経験をしてきた。自信を深めていたおっさんは旧友に会ってみることにした。
が、この決断が新たな地獄の入り口だった!当初、自分の悲劇エピーソードをネタに笑いをとり、苦労に苦労を重ねて手に入れた100,000で自分の経済力を誇る予定だった。しかし、普通にリーマン稼業に勤しみ、入社から4、5年が経過し、大人の階段を順調に登っていた旧友達。経済力で勝てるわけがない!自分の存在の証明を賭けて手にした100,000、今の自分のプライドの唯一の根源の100,000。この虎の子の100,000すら友人の稼ぎに比較したら空虚に見える。自己嫌悪と自分史否定の衝動に駆られるおっさん。
そんなおっさんを友人からの悪魔の一言が襲う。夜の店行こうぜ!!
続く
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます