崩壊
CoM総本部 カテドラル・ドグマ
何者も存在しない暗い空間。周囲には幾億の小さな光が浮かぶ天象儀の様な景色が造られていた。その中心に周囲の闇よりも更に深い色の暗澹そのものがあった。
[綻び]
形容し難い音とも声とも区別つかぬ異音が確かにそう呟く。暗澹そのものは天象儀を見上げ、薄く眼を開く。
[事象の獣、遺跡、殺戮の意思、星の継承者────そしてやはり現れたか]
天象儀の星々がゆっくりと動き出す。次第に回転を加速させ、星々は流星に。全天を覆う流星の下、暗澹は笑う。
[ロット・ザ・エスティバレス]
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